温かい飲み物もそれはそれで良い ページ40
コンコンッ
扉をノックする音に、はっと漫画から顔を上げる。
相当集中して読んでいたのだろう、スマホを確認すると図書室(笑)に篭ってから軽く1時間は経っていた。
『どうぞ』
部屋に入るように促すと、静かに入ってきた下の兄。右手にビニール袋を下げている。
シ「これダホが買ってきてくれたやつな。お菓子にポカリにドリア」
『ん、ありがと』
私の横に胡座をかき、袋から一度商品を出して見せると、またそれらをしまう。そして、それから、と言葉を続けると一つのペットボトルを渡してきた。
『何これ』
シ「お前が多分生理きたっつったら、ダホが身体冷やさんようにって買ってきてくれたんだわ。あったけぇほうじ茶」
『...別に買ってきてなんて頼んでねぇけど、勿体無いから貰っとく』
シ「こんなとこでデレ出すなよw普通にありがたく受け取っとけw」
何故か素直に受け取れなくてそっぽを向くようにしてペットボトルを掴むと、じんわりと温かさが肌に伝わってきた。
思わず手元のペットボトルを見つめる。
『...あったけぇ』
シ「そりゃ買ってきたばっかだもんw...あ、皆にはマサイん家に場所変更って言っておいたから」
『...は、別にわざわざそんなことしなくても良かったのに』
シ「俺もあいつらも皆お前のことが大事だからさ。わざわざとか思ってねぇよ」
そう言ってくしゃくしゃっと私の頭を無造作に撫でる下の兄。
その顔はとても優しくて。
あぁ、いい兄を持ったなって思ったんだ。
*
ダーマSide
ども、俺です。
いやーなんかさ、シルクがAのとこにダホが買ってきたもん持ってったんだけど戻ってこねぇ。
かれこれ1時間経つんですけど。
もう動画撮り終わっちゃいましたけど。
俺そろそろ帰りますけど。
ン「遅いねぇ...2人とも寝ちゃったのかな?」
ダ「いやお前じゃあるまいし」
ン「ちょっとそれどういう意味?w」
ダホの呟きにツッコミを入れつつ帰る準備をしていると、スマホを弄っていたモトキが小さく「あ」と声を上げた。
マ「どした?」
モ「シルクからLINE。なんかねー、Aがおねむなのに俺らんとこ来るって聞かないからA連れてこっち来るっぽい」
ン「ってことはこの間のまた見られる!?」
モ「どうかなぁ...」
シルクからの連絡に目を輝かせるダホの言葉がよく分からず、「何のこと?」と聞けば、マサイがざっくりと教えてくれた。
デレデレのAとか何それ見てぇ。
262人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サファイア - 頑張って下さい!!楽しみにしてるのじぇ! (2019年7月17日 21時) (レス) id: 7f764d15c5 (このIDを非表示/違反報告)
Alice:A(プロフ) - 皆さん、ご心配(?)おかけしました。なんとか無事上手いことやれたので、これからも頑張っていきます((。´・ω・)。´_ _))ペコリン (2019年4月13日 23時) (レス) id: 4925002279 (このIDを非表示/違反報告)
霜月(プロフ) - 主さんおかえりなさいです!ゆっくりで良いので、更新待ってます! (2019年3月11日 0時) (レス) id: 6f905307eb (このIDを非表示/違反報告)
へ - 待っとるでえ頑張りいや (2018年10月15日 5時) (レス) id: 928cad3ace (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 待ってます!待ってます!待ってます!(大事な事なので3回言いました) (2018年10月12日 0時) (レス) id: 078ced3cef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Alice:A | 作成日時:2018年3月14日 22時