超口が悪くてツンデレでモトキが好きなシルクの妹はみんなから愛されています。2【Fischer's】

これはすなわち攻防戦である。 ページ32

放課後。

え？午後の授業はどうしたんだって？

いや...寝てたからよう分からん。←
多分あれだ、作者がめんどくなって飛ばしたんだきっと(真理)




で、時は放課後。

私は7時間目が終わると即学校を出る。仲の良い奴らは皆部活だし委員会や生徒会に入ってるわけでもないし、そしてなにより、下手に学校に長居してウオタミさんに話しかけられるのが怖い。

しかもここは学校。どうしたってファン層の厚い10代が集まるため、ファンの遭遇率も高めなのだ。


『なるべく人気の少ない廊下を通って...』


この学校は4階建てで4階に1年生、3階に2年生、2階に3年生の教室があり、中央階段と西階段から昇降口に行くことができる。ちなみに東側は体育館が鎮座している。

中央階段を1階まで降りるとすぐ目の前に昇降口が見えてくるため、中央階段は混雑が予想されるデッドゾーン。

従って、西階段から回る必要があるわけだが...。


「あ、あれFischer'sのAじゃない...！？」

「えっ？...うそ、やっば本物じゃん！」


1階まで降りたところで、廊下の向こう側からこちらに歩いてくるJKが2名。向こうっつってもこちらとの差は10数ｍしかない。シューズの色的に1年生か。

しかも、どうやら私に気付いている...どうか話しかけないでくれ。


「あ、あの、Aさん...ですよね！私たちFischer'sの大ファンで...」

「ウオタミなんですっ...！」


はい、早速フラグ回収。分かってた、分かってたよ。自分で言ってて「これやったわ」って思ったもん。

はぁ...こうなったら面倒だが、少しは会話しねぇと。

いつもより気持ち笑顔＆言葉柔らかめに話す。


『そうなんだ、いつも観てくれてありがとう。君たちのおかげで動画頑張れてるよ』

「きゃ、かっこ可愛い...！！」

「あ、握手してもらってもいいですか...！？」

『ん、いいよ』


差し出された手をふわっと握り、気持ち笑顔をキープ。意外とこれがしんどいんだよな。


「うわぁあ、握手してもらっちゃった...！」

「動画、頑張ってください！！」

『もちろん。それじゃ、私はこの辺で。これからもよろしくね』


そう小さく手を振ると、背を向けて歩き出す。後ろからまだ女の子たちの興奮した声が聞こえてきた。

...なんとかやり過ごした。どれだけ気をつけていても、こういうことは週に1回はある。

まぁ、それだけ人気が出てきたってことだから悪いことではないけれど。


疲れを伴うものなのだ。



ーーー
人気者は大変って話。

こんなところでお会いするとは→←知らん奴めちゃ出てくるやん

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