人間だもの ページ29
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帰りの車の中はなんとも気まずい空気が流れた。
櫻井さんも何も喋らないし、ただ音楽が流れてるだけだった。
この空気…どうしよう。
部屋に入る最後の最後まで一緒なのにこの状態はつらすぎる。
話題を頑張って探すけど私と櫻井さんの共通の話題なんて思いつくはずもなく…。
車が赤信号で止まり、もし沈黙に音があるなら爆音レベルだっただろう。
もう気まずくて櫻井さんの顔すら見れない。
私の受け答えが間違ってた？
むりですって言ったのがまずかったのかな。
嘘が下手なんだねって言って笑った櫻井さんの顔が脳裏に焼きついて離れない。
翔「Aちゃん」
A「はい！！」
あまりにも勢いのいい返事に櫻井さんの丸い目がより一層丸くなった。
翔「ハハハッ！そんなかまえないでよ」
櫻井さんが笑ってくれたのが嬉しくて、優しい表情に安心して、ふぅ…と身体の力が抜けたような気がした。
A「すみません…」
翔「さっきの、気にしないで」
A「え？」
翔「名前で呼ぶうんぬんかんぬんのやつ」
A「あ…」
翔「ごめんね、困らせるつもりはなかったんだけど。いきなり言われてもって感じだよな」
A「違うんです。ただ、いいのかなって…」
翔「俺がいいって言うんだからいいんじゃないの？」
A「そうなんですけど…」
こっちとしてはいろいろと気にするというか、一定の距離を保たなきゃって思うんだけど。
翔「俺は芸能人だけど、ふつうのオトコだよ？」
櫻井さんが私を見ずに言う。
ヘッドライトに照らされた櫻井さんのその顔は、無表情でよく分からない。
翔「車も運転するし、外食もするし、旅行も好きだし友達と遊んだりもするし…」
櫻井さんがチラッと横目で私を見る。
翔「恋だってするんだけどね」
「人間だもの」と付け足して、フハハと1人で笑った。
櫻井さんの口から出た「恋」というワードは、破壊力バツグンで、胸がギュウ…となって喉がキューっとして
私がもし櫻井さんの恋人だったら、なにも言わずに抱きしめていただろう。
私が櫻井さんを芸能人として意識しすぎているのが嫌だったのかもしれない。
笑ったあとの櫻井さんの顔には少しだけ切なさが混じっていた気がした。
…気のせいだったらいいのにな。
私は気づかないふりをして、なにも言わずに前を向いた。
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るみ(プロフ) - アリサさん» すぐに対応してくださってありがとうございます！こちらこそよろしくお願いします！！ (2017年8月5日 10時) (
レス) id: cdc5f762f7 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ(プロフ) - るみさん» るみさんご指摘ありがとうございます(；ω；)！すぐに修正させていただきました。これからは疑問に思われることがないよう進めていきますのでよろしくお願いします…！ (2017年8月5日 10時) (レス) id: 2037863eb8 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 間違ってたらごめんなさい…！もしかしてお酒飲んでるのに運転したのかな？と少し疑問に思ってしまって。これからも更新楽しみにしています！ (2017年8月5日 9時) (レス) id: cdc5f762f7 (このIDを非表示/違反報告)
星夜(プロフ) - アリサさん» 更新ありがとうございます( ; ; )星夜自身も書き手をしているのでよく分かります…。占ツクメインではなく某青い鳥SNSです（笑）アリサさんのお話にひとめぼれしたので挫折しそうになっても無理せず頑張って欲しいです！！続きたのしみにしてますっ (2017年8月4日 19時) (レス) id: 443337c0c7 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ(プロフ) - 星夜さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて本当に嬉しいです…自分で書いていると客観的に読めなくなるので星夜さんのコメントを読んで安心しました(；ω；)これからもお付き合いお願い致します！ (2017年8月3日 21時) (レス) id: 2037863eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリサ
| 作成日時：2017年7月19日 14時
