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岩崎はぼーっとしている、とよく言われる。
でも実際はそんなことはない、と思う。
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4月が終わっても、彼女は未だ見つからない。
俺は藤井と龍我と3人で
彼女についてよく話すようになった。
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「瑞稀と浮所は2人で探してるらしいよ」
「へえ、…」
おもしろいねえ、と口角を上げたのは藤井。
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「で、那須と橋本が2人か」
「爆モテ面子じゃん」
「じゃあ俺らは激カワ面子?」
上から順に龍我、俺、藤井。
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「それで、確か優斗と猪狩は一緒」
3人でキョロキョロあたりを見渡す。
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廊下で盗み聞きをしているタチの悪い奴は
居ないかとか、そういう確認。
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「でも猪狩は瑞稀にガセネタ流してたろ」
「じゃあここでゆうぴとそうやは消滅?」
なんて馴れ馴れしい呼び方してんだ、とは
誰もツッコんでいなかった。
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藤井が席を立って、白色のチョークを
黒板に滑らせる。
9人の頭文字を書いて、まるでドラマの関係図。
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「じゃあ藤井まとめてみてよ」
試すように俺は言った。
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「まず、今の問題は二つ。」
”9人の中にいる嘘つきのせいで、
きっと瑞稀は浮所から離れる。
あと、優斗も猪狩から離れるだろうね。”
怖い、と背筋が凍るような気持ちになった。
一体コイツは何を知っていると言うのだろう。
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「なんで4人ともバラバラになるの?」
宇宙と交信をしているのか、と言いたくなるくらい天井を見上げて話す無知な龍我。
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「そりゃあ決まってんじゃん」
”瑞稀宛てに彼女の浮気を告発する
メッセージを送らせたのは浮所。
で、電話履歴だけで勘違いしたと見せかけて
わざと浮気相手を優斗だと告発した猪狩。”
「瑞稀は浮所の罠に気づいたみたいね〜」
「藤井なんでそんな知ってんの」
龍我がツッコむのも無理はない。
第三者からしたらまるで監視カメラでずっと
見ていた人のような話ぶりだったのだから。
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「会話全部リークしてたから」
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2人とも気づかないとかバカなの?と、
彼は嘲笑った。
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アリサ - めっちゃ面白いです!本物の小説みたいでびっくりしました!ww更新頑張ってください!みんなのコメントの長さが愛を物語ってますよねww更新頑張ってください! (2019年1月19日 23時) (レス) id: 726929287b (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - 初コメ失礼します!この作品、とても面白いです!続きが気になります。B少年だったら浮所くん派なので、どうか犯人じゃない様に…って祈ってます(笑)更新とても楽しみにしています。無理せず頑張って下さい!青い鳥、フォローさせて頂きます! (2017年5月27日 16時) (レス) id: 4baeef7a64 (このIDを非表示/違反報告)
嶺歌(プロフ) - あきさん» こんばんは、コメントありがとうございます。私情ですが今週のテストが終わってから更新頻度を高めていく予定ですのでお付き合いして頂けたら嬉しいです(;_;)暖かいお言葉どうもありがとうございます。とっても励みになりますm(_ _)m (2017年5月23日 20時) (レス) id: 458a610ab9 (このIDを非表示/違反報告)
嶺歌(プロフ) - SUMMERflowerさん» はじめまして、コメントありがとうございます。更新頑張りますのでこれからも閲覧して頂けたら嬉しいです(^^) (2017年5月23日 20時) (レス) id: 458a610ab9 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - はじめまして!あきと申します。毎回毎回ドキドキハラハラしながら読ませていただいております。更新が楽しみで仕方ありません(;_;)大変だと思いますが、無理せず嶺歌さんのペースで頑張ってください(^^)応援しています。 (2017年5月23日 20時) (レス) id: 5fc368b820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嶺歌 | 作成日時:2017年4月15日 10時