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いつのまにかキッチンに立っていた部長が「Aちゃん」と私を呼ぶ。
『はい』
O「魚、さばける？」
『はい…一応。上手ではないですけど』
O「んじゃ、魚はAちゃんに任せた。しょーくん、早く仕事しよ。おれ、早く帰りたい」
そう言ってクーラーボックスを閉じた部長は、パソコンの置いてあるローテーブルの前に座った。
S「だよね、ごめん。早く済ませよう。A、あっちお願い」
『分かりました』
櫻井さんは、先方からデザインと修正箇所を自宅のパソコンにメールで送ってもらっていたらしく、２人はすぐに仕事に取り掛かった。
そんな２人の姿を見ながら、私も作業に取り掛かる。
こういう時は田舎育ちに感謝。
港町で育ったおかげで、小さい頃からおばあちゃんやお母さんがするのを近くで見てたし。
「魚くらいさばけないとお嫁に行けない」っていうのがおばあちゃんの口癖だった。
煮物用、刺身用、焼き魚用…それぞれさばき終わる頃には２人の作業も終わっていて、もう陽も落ちていた。
S「よし、完了！」
O「あー、マジ疲れた…」
『お疲れ様でした』
コーヒーを２人分。
櫻井さんはカフェラテ。
部長は仕事終わりは甘くてミルク多めのコーヒーって決まってるから、その通り淹れて持って行く。
S「ありがとう」
O「あんがと。できた？魚」
『はい。全部さばいたんですけど…良かったですか？』
O「全部さばいてくれたの？」
『はい…一応こんな感じで。冷凍しておけば、長持ちすると思います』
クーラーボックスに戻しておいた魚たちを部長に見せる。
O「おー、すげー。んじゃ、しょーくんに半分ね」
取り出した魚を「冷蔵庫入れといで」って私に手渡した部長は、「じゃ、おれ帰るわ」ってクーラーボックスをを抱えて立ち上がった。
S「えっ？！晩飯、食ってけばいいじゃん」
すたすたと玄関に向かって歩き出した部長を追いかけて櫻井さんはそう声を掛けたけど…
O「やだよ」
って。
いつもに増してぶっきらぼうな感じの部長の声が聞こえると同時に玄関の戸が閉まる音がして…それがやけに胸に響いた。
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Haruno(プロフ) - ユカリさん» コメントありがとうございます！私も書いていてスッキリした回でした（笑）思わぬところで智の地雷を踏んでしまった主人公でしたが…今後も楽しみに♪よろしくお願いします(´∀｀*) (2018年6月13日 11時) (
レス) id: cb4b34da9b (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - 三毛猫さん» コメントありがとうございます！燃え続けて頂けるよう、今後も頑張ります(´∀｀*) (2018年6月13日 11時) (レス) id: cb4b34da9b (このIDを非表示/違反報告)
ユカリ(プロフ) - Harunoさんはじめまして。前からとても楽しく読ませて頂いています。私は智担なのですが、部長とくっついて欲しいなぁ、ってずーっと思ってましたが、なんか今回の読んでスッキリしました。なぜだろ笑。主人公ちゃんがどー出るのか今後も楽しみにしています。 (2018年6月4日 13時) (レス) id: 2ef62dda40 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - Haruno様 おはようございます。コメントですが、ありがとうございます。Haruno様にそう仰って頂けて嬉しいです♪凄く萌えてますよ、、こちらこそよろしくお願いします (2018年5月30日 11時) (レス) id: 5c6683ff73 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - けいさん» こんにちは！コメント有難うございます(*´∀｀*)やっと、先へ進みそうな予感です(^^)翔さんに傾きつつあった気持ちや翔さんの今後の動きなど…注目して頂けたら幸いです！引き続きよろしくお願いします(*´∀｀*) (2018年5月29日 17時) (レス) id: cb4b34da9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno*
| 作成日時：2018年5月8日 2時
