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sideかず
N「……A」
名前を呼ぶと、力なく振り返ったその顔は…泣き過ぎて目が真っ赤に腫れてて、生気がなかった。
『かず……なんで…？』
N「大野さんから聞いて…」
『……そっか…』
隣に立つおばさんに挨拶をして、Aのそばに行く。
菜母「Aちゃん…ここは私がいるから、向こうで話してきたら？」
おばさんの言葉に頷いたAは、いまだ目を覚まさないおじさんに声をかけて、『行こ、かず』と俺の手を引いて、病室を出た。
手を繋いだまま、ふたりで自販機前のソファに座る。
『なんか飲む？』
N「ううん、Aは？」
『私も……今はいいや』
N「おじさん、どう？」
『うん…まぁ、とりあえずは容態は安定してるからって、昼過ぎに一般病棟に移ったの』
N「そう…」
正直、なんて声かけてやっていいのか分かんない。
身内にこんなこと、起きたこともねーし…
起きたとしても…多分、俺はなんとも思わねーんだろうな。
そんくらいの希薄な親子関係だからな、うちは。
『かず…』
N「ん？どうした？」
『ゴメンね……誕生日、おめでとう…』
眉毛を下げて、スッゲー泣きそうな顔で何言うのかと思ったら、そんなことかよ。
N「気にすんなよ…それどころじゃねーだろ」
『でも、約束してたのに。連絡もできなくて…携帯、家に置いたままだったみたいで…』
N「気にすんなって。今は親父さんのことだけ考えてさ…そばにいてやれよ。なっ」
泣きそうになってるAの頭を撫でてやると、『ありがと』って安心したように笑った。
.
N「早く、目覚ましてくれるといいな」
『…うん』
N「飯、食えよ。お前まで倒れたら、意味ねーんだから」
『うん…智のお母さんが色々してくれて、お弁当とかも持たせてくれた』
N「ならいいけど…なんかあったらすぐ連絡しろよ」
『うん、ありがとう。かずに会えて、良かった』
N「そ？」
『うん…なんか、すごく安心した』
N「そっか、」
『うん…』
Aのその言葉に、出かける前に心の中を巣食っていたどす黒い感情がなくなって、心が救われた気がした。
気がしただけだった…
一度芽生えた疑心やどす黒い感情は、なかなか消えてはくれなかったんだ…
.
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Haruno(プロフ) - keiさん» コメントありがとうございます！それぞれの恋する気持ちがどの様な結果を招くのか…最後までお付き合い下さいませ(´∀｀*) (2017年10月26日 21時) (
レス) id: cb4b34da9b (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - しゅるるさん» コメントありがとうございます(^^)３人の色んな気持ちが絡まってしまった結果ですよね。。なかなか難しいですが、目指せハッピーエンド(´∀｀*)３人の恋模様にもう暫くお付き合い下さいませ(´・∀・｀) (2017年10月26日 21時) (レス) id: cb4b34da9b (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - こんにちは(*^-^*)あまりの切なさに心がぎゅっとなりました(>_<)和くんがつらくなってしまった気持ちも、今まで自分の気持ちを我慢してる智くんも。最終章が楽しみすぎます。三人を見守りつつ、展開に期待してます(*´ω｀*)いつもありがとうございます。 (2017年10月21日 16時) (レス) id: 6133f4f2c1 (このIDを非表示/違反報告)
しゅるる(プロフ) - どこでボタンをかけ違えたのか。主人公ちゃんが和君を最愛として、サトちゃんに幼馴染みとして接することができるようになったことで、二人の溝が深まってしまったとは。皮肉な事ですよね。これからも三人を見守っていきます。キュンキュンをありがとう。 (2017年10月21日 8時) (レス) id: 6330166f95 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - keiさん» コメントありがとうございます(*´∀`)♪堕ちかけましたよね…危なかったです(°▽°)今回は回想の様な智の登場でしたが、一波乱ある予定の次回はもっと頑張ってもらう予定ですので！また是非、覗きに来てください(*´∀｀*) (2017年9月6日 21時) (レス) id: cb4b34da9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno*
| 作成日時：2017年7月15日 23時
