今日もありがとう｡ (ページ11)

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ダメな日｡ページ11

久しぶりに一人で迎えた日は朝から何とも言えないくらいグダグダだった｡

食べようと焼いたパンは削らないと苦いほど焦げてしまった｡

洗濯機を開ければ､衣服に紙か何かがついてしまっていた｡

何とか取り終えた洗濯物を干して数時間後､突然の雨が降ってきて慌てて取り込んで中に戻れば身体の違和感｡

ソファーに腰を下ろしてそのまま体を横に倒した｡

『...やだ､な....｡』

そう呟いてそのままの体勢でゆっくり目を瞑ればいつの間にか意識が遠退いた｡

次に目が覚めた時､リビングに居たはずが部屋のベッドに居て顔を横に向けた｡

『...ふ､ま｡』

『目､覚めたんだな｡良かった｡』

そう言われて起き上がろうとしたが風磨の手によってベッドに戻された｡

『寝てろ｡』

『...洗濯物｡』

『大丈夫｡松島が干してくれてもう乾いて畳んでくれたから｡』

『...そっか｡』

『それより｡』

そう言って風磨は枕元に座り､髪を撫でた｡

『どう??どこか苦しいところとかは??』

『...もう大丈夫｡』

『でも､ちゃんと体を休めないとな｡』

そう言われて俺は天井を見つめた｡

『...ツイてないな｡』

俺の呟く声に風磨は何も言わなかった｡

『...今日はツイてない｡』

『明日は大丈夫じゃない??』

そう言われて俺は風磨を見た｡

『...そう思う??』

『あぁ｡だってさ｡』

そう言って風磨は温かく微笑んだ｡

『明日は､俺たちが側に居る｡』

『....｡』

『俺たちが中島のダメな日を分け合うから｡』

『...風磨｡』

『俺も含めて四人も居るんだ｡大丈夫だろ??』

風磨のその温かい言葉に胸が軽くなり､先程までの体の重さも軽くなっていく気がした｡

『...かっこよくて､ズルいな｡』

『どうも｡』

そう言って風磨は手を伸ばしてきて俺の目元を覆ってきた｡

『もう休んで｡』

『...おやすみ､風磨｡』

『ん､おやすみ｡』

風磨の落ち着いた声を聞いてから目を瞑れば､張っていたモノも徐々に緩んできて俺はいつの間にか眠りについていた｡