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僕にできること｡ページ2

いつもより早く起きた朝､ベッドから着替えを済ませた｡

部屋から出てキッチンに向かい､愛用のエプロンをした｡

手を洗い冷蔵庫を開け､必要な食材を取り出して料理にかかった｡

朝ごはんが出来上がった頃には､みんなを起こす時間になっていて俺はエプロンを外して再び手を洗った｡

二階に向かい右奥の部屋の前に向かい､ノックをした｡

そしてそっとドアを開けて中に入れば､一つのベッドに身を寄せ合って眠る二人の男｡

『聡ちゃん､マリウス｡朝だぞ｡』

そう言って布団を捲れば､同時にもぞもぞと動き出した｡

『...けんとくん｡』

先に起きてそう呼んできたのは聡ちゃん｡

『おはよう､聡ちゃん｡』

『...おはよ｡』

『朝ごはん､できてるからね｡』

『...ありがと｡』

そう言って聡ちゃんはゆっくり行動し始めた｡

聡ちゃんが出ていってから俺はベッドの端に座って軽くマリウスの体を揺すった｡

『マリウス､起きろ｡朝ごはん､無くなるぞ??』

そう言うとマリウスは飛び起きて､俺はクスッと笑った｡

『ふふ｡おはよう､マリウス｡』

『...けんてぃー､おはよ｡』

そう言ってマリウスは俺に抱きついてきて､俺もマリウスをぎゅーっと抱きしめた｡

『聡ちゃん､先に起きてもう下に行ったぞ??』

『うそっ!僕も行く｡』

そう言ってマリウスは離れていき､足早に部屋を出ていった｡

それから俺も部屋を出て､次は階段近くの部屋のドアをノックした｡

『勝利､起きてるか??』

『うん｡』

『先､下行ってるからな｡二度寝するなよ??』

『はーい｡』

勝利の返事を聞いて俺は一階へ戻った｡

リビングに行けば､俺が作った朝ごはんを聡ちゃんとマリウスが横並びで座って食べていて俺は少し離れたソファーに座って見つめた｡

しばらくそうしていると目の前に勝利がしゃがみ､視線が交わった｡

『...勝利??』

手がこちらに伸びてきて額に当てられ､その後勝利は眉を下げた｡

『...少しだけど､熱っぽい｡』

『これくらい大丈夫｡』

『ダメ｡今日は何もしないで､大人しくしててね｡』

『...えー｡』

『聞きません｡』

勝利はそう言って立ち上がり､マリウスの隣に座って食事を始めた｡

言葉通り､その後はまったく何もさせてもらえず三人を見送るまで俺は大人しくソファーに座っていた｡