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「結婚しようって...言ってくれてる人がいるの...今日は、踏ん切りつけたくて来たの...だから...」
亜「嫌だ...離したくない」
震える声を必死に抑えながら、Aを抱きしめる手を離そうとしない。
「亜嵐...私、気を持たせようとしたんじゃなくて...でも拒否できなくて...」
亜「何でそんなこと言うんだよ...昔みたいに、好きって...離れたくない、また会えるって言ってくれよ...」
亜嵐の頬にも涙が流れる。
「泣かないで...本当にごめんなさい...」
Aは亜嵐の手を解いて行ってしまった。
追いかけることも出来ず、ただそこに膝をついて、泣くことしかできなかった。
亜「A...」
砂浜に手をついて、泣きじゃくる。
さっきまでの体温は、海風にかき消されてしまった。
ひとしきり泣いたが、やっぱり諦めきれなかった亜嵐。
駅に走って、Aを追いかけた。
上がり切った息も気にせず、ただただ走って駅に着くと、ホームにAの姿があった。
亜「A！」
名前を呼んで、駆け寄って抱きしめる。
亜「A...行かないで...お願い。ずっと一緒にいたい...」
亜嵐がそう言うと、電車の到着を知らせるベルが鳴る。
「亜嵐...ごめんなさい...ずっと一緒にいたかった、大好きだった...それに変わりはない。だけど...亜嵐のそばにいるべきなのは私じゃないよ...もう住む世界が違うんだよ...」
電車が到着する。
「亜嵐、大好きだったよ。ありがとう...」
そう言うと、Aは電車に乗って行ってしまった。
また砂浜に1人、佇む亜嵐。
“Aありがとう。大好きだよ”
砂浜に書いた文字は、波がさらっていった。
あれから1ヶ月が経った。
あの日の出来事を思い出しては、頬を濡らす夏は終わりを迎えようとしていた。
亜嵐は最後にもう一度だけ、あの砂浜に足を運んだ。
夕暮れの水平線を眺めて、この太陽とともにAへの思いも沈めようと誓った。
目を閉じると、Aの声が聞こえる。
亜「A...」
「...亜嵐」
真後ろから声が聞こえた気がしてとっさに振り返る。
「亜嵐」
亜「A...？」
「やっぱり忘れられなかった...来ちゃった」
そう言って恥ずかしそうに笑う。
亜「A...結婚するって...」
「断った...亜嵐のこと1人にできないもん」
そう言って、座り込む亜嵐をぎゅっと抱きしめる。
涙で濡れた恋は、夏の終わりとともに、また始まった。
-真夏の果実- The End.
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べてぃ。(プロフ) - 春さん» クリスマスは本来日本とは関係のなかった行事ですが、近年イベントとして派手に取り扱われているけど、本来の意味は知らない人が多いということで、そのような表現をしました。今後ともよろしくお願いします(^^) (2020年6月17日 21時) (
レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
べてぃ。(プロフ) - 春さん» 返信遅くなりすいません。誤字に関しては直しました。色々と教えて下さりありがとうございます（ ; ; ）プレゼントに関してですが、日本のお話です。→続き (2020年6月17日 21時) (レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続けてのコメントですみません(>_<) 主人公ちゃんが居る所って海外とかじゃないですよね？ だって日本では縁のないはずのクリスマスってあった ので...。 (2020年5月4日 11時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
春 - おはようございます(*^^*) 物語読んでいて疑問に思ったのですが...。 (涼) プレゼントのここの部分 日本とは縁のないはずのクリスマスに、なぜか心を躍らせて街を歩く無数のカップル達。 これって日本のお話ですよね？ (2020年5月4日 11時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
春 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 ページ9のここの部分 ○○←名前は亜嵐に肩に頭を乗せる。 これ正しくは亜嵐の肩にではないんでしょうか？ (2020年5月4日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べてぃ。 | 作成日時：2019年7月25日 18時
