『9-10』 ページ47
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「あの、」
「んー？」
「…さっきの話、」
「さっき？」
「……男女の仲がどうの、って、、」
「あー。あれがどうかした？」
「……どういう、意味ですか？」
「え〜、意味〜？？そのままの意味だよ。
男女の友情は成立しないって考えだから、俺。」
意外だ。
みんなとわちゃわちゃ騒がしいのに、、
「あれ、そんなに意外かな〜。」
「……勝手に心の中読むのやめてください。」
「Aちゃん、セフンに分かりやすい、って言われるでしょう？」
「まぁ、、」
「…一部例外もあると思うよ、確かに。
でも、１つだけ確かなことはさっきも言った通り。
どちらかが恋愛感情を持った時点でおしまい。」
そう言ったチャニョルさんは、ズズッとコーヒーを飲んだ。
「…何で、ですか？別に伝えなければ友達でいられるじゃないですか。」
「伝えなければ？」
「はい、その恋愛感情を伝えなければ」
「無理だよ、そんなの。」
「どうして、」
「いくら口では言わなくても伝わるよ、そんなもの。目で声で、温かさで。
言葉にしなくたって、身体中から滲み出てくるんだよ、
それが伝わってしまう。仲がよければなおさら。」
何だろう、胸が痛い。
ドキドキしてる、緊張してる。
「それに気づいた方がどうするか、なんだよ。要は。
無視して気づかないふりをしてもいい、
自分も相手と同じ気持ちになってもいい、
決めるのは恋愛感情を持った方じゃない。」
どうしよう、何か言わなきゃ。
何か、何か、何か、、何を？
「お互いを好きか嫌いか、求めざるを得なくなる。
小学生じゃあるまいし、損得感情に似たものを抱いてしまう。
自分はこんなに貴方を大事に思ってるけど、貴方は？って。」
ミックスジュースの氷が溶けていく。
グラスの表面に水滴が溜まってきている。
「それに、万一、付き合って別れたら、それこそ元に戻れる可能性ほぼゼロだしね。」
喉が渇いてるのに動けない。
ジュースに手を伸ばせない。
「だから、どちらかが恋愛感情を抱いた時点でおしまい。」
最後を締めくくった言葉が
まるで魔法を解く呪文だったみたいに、体が動く。
やっとの思いで、薄くなったミックスジュースを飲み終え時には
もういつもの調子のチャニョルさんで
「そろそろ戻ろうか。」ってニッコリ笑った。
図書館に迎えに来たセフンを
その日はなんだか真っ直ぐ見れなかった。
__
続く (更新停止中)
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こ - 更新ずっと待ってます！！ (2019年5月23日 22時) (
レス) id: dac06a2320 (このIDを非表示/違反報告)
K.S.A.t(プロフ) - 慧さん» いつもいつも暖かいコメントありがとうございます〜！！ ノロノロ更新にはなりますが、楽しんで頂けるよう全力を尽くします！笑 (2017年6月5日 22時) (レス) id: f01fac4db1 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 待ってました〜。新しい楽しみが出来た。 (2017年6月1日 13時) (レス) id: b94228d3af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K.S.A.t
| 作成日時：2017年5月31日 0時
