『5.5-1』 ページ22
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なんで。なんでいるの？
「バイト、お疲れ様。」
私、今、怒ってる。
目の前に飄々と出てきたこいつに。
分かってんの？忘れたの？
喧嘩中だよ、私たち！！！
ギョンちゃんに見捨てられたから
セフンを無視しながら、仕方なく駅へ向かう。
それなのに、当たり前みたいに後ろをついてくるセフン。
なんなの、ほんとに。
嫌だよー、助けてギョンちゃ〜〜ん。
ヒーローの助けを求めるみたいに、ギョンちゃんを心の中で呼んでも
ヒーローみたいに助けに来てくれるわけもなく
微妙な距離感を保ったままテクテク歩く。
一駅分だけ電車にも乗って、最寄りから家まで
また微妙な距離感を保ったままテクテク歩く。
信号で仕方なく歩を止めると
セフンは隣にやって来て、遠くの方を見てる。
「………何しに来たの？」
無言は嫌いだ。この種の無言は。
私から話しかけると思ってなかったのか
セフンは驚いたようにこっちを向いて
私の横顔に痛いほど視線がささる
「、迎えに来た、、暗いから。」
取って付けたみたいな「暗いから。」
セフンの顔には「いつも迎えに来てるじゃん、今さら何言ってんの？」って書いてる。
「…そうじゃなくて、私たち、ほら、、その、、、今、喧嘩？中じゃん。」
自分から、今、喧嘩してます、っていうの、なんか恥ずかしいわ、この野郎。
「ごめんね、そんなに怒ると思わなくて。」
昨日から何回も言われてる言葉だけど
1日経ったせいか、なんかもういいか、って気持ちになってきてる。正直。
「これ、今渡すつもりじゃなかったんだけど。」
って、手に持っていたドーナツ屋さんの紙袋とコンビニの袋に入ったプリンが渡される。
「ミンソギヒョンが買った、っていう価値ない分、ドーナツ付き。」
「何それ、」
「A、食べたいって言ってたから。」
今回の発端は
ミンソクさんに買ってもらったプリンをセフンが勝手に食べた
ってだけ。
丸一日経って、冷静になると
まぁ、無視し続けるほどのことでもないんだけど
中身のなくなったプリンカップの残骸が机の上にあるのを見た瞬間
"ミンソクさん"っていう私にとって最大の付加価値が無に帰したわけで
それはそれは凄い勢いで怒った。怒鳴り散らしたし喚き散らした。
それだけ勢いよく怒ってしまったもんだから
引くに引けなくなって無視を続けている私に
ドーナツという付加価値をつけてセフンは謝ってきている。
ほんと、冷静になって考えると、子供か、私は。
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こ - 更新ずっと待ってます！！ (2019年5月23日 22時) (
レス) id: dac06a2320 (このIDを非表示/違反報告)
K.S.A.t(プロフ) - 慧さん» いつもいつも暖かいコメントありがとうございます〜！！ ノロノロ更新にはなりますが、楽しんで頂けるよう全力を尽くします！笑 (2017年6月5日 22時) (レス) id: f01fac4db1 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 待ってました〜。新しい楽しみが出来た。 (2017年6月1日 13時) (レス) id: b94228d3af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K.S.A.t
| 作成日時：2017年5月31日 0時
