『5-2』 ページ19
.
「で、Aは何時上がりなの？」
「あと3分です、ギョンスさん！」
「こんな時には年上扱い、」
「年上ですからね！」
「……なんか気持ち悪いからやめて。慣れない。」
「じゃあ、ギョンちゃんに戻すね。」
「ギョンちゃん呼び、認めたことないけどね。」
僕より１つ年下のAは、僕より一年早く、このバイトをしていた。
だから、相殺してタメ語にしよう！お互いに！って。
ずっと敬語を使う僕に提案してきたのはAだ。
なんか、敬語使われると、一気にお局みたいで嫌だから、って。
わけわかんない、って思ったけど
Aなりに気を遣ってくれたんだ、、と思う。多分。
「１時間以上待ってられるんだね？」
「はい、ギョンス隊長！！」
あー、もうこの子、テンションおかしい。変な子。
変な子っていうのは元からだった。
「じゃあ、あと3分、きっちり仕事して下さ〜い。」
「あと2分であります！」
まだ変な喋り方してるし、、
ほんと仕事しろ、給料泥棒め。
店長に言いつけるぞ、店長に！
って言っても、この店で1番の怠け者は店長だったりするんだけどさ〜。
Aが呆れるほどの怠け者。
ほんと相当だよ、店長。
今日だって、僕らを差し置いて、もう２時間前に
「じゃ、俺帰るなー、お疲れ。あとのことはよろしくー。」
って帰って行ったし。
「とにかく仕事してください。
ほら、お客さん来たよ。」
「えぇ〜、容赦ないなぁ、ギョンちゃん。」
とかなんとか言いながらダラダラと椅子から立って
お客さんに対してはスイッチが入ったみたいに
「いらっしゃいませぇ〜」
って、明るく元気にハキハキと。
このカフェのシックな雰囲気を若干、ファストフード店みたいに壊しながら。
そんでもって、やっぱり語尾が伸びていて。
そんな声に続いて、僕もやっぱり小さな声で
「いらっしゃいませ、」って。
さっきのお客さんへのサーブを終えたAが
「じゃ、裏で待っときますね。ギョンスさん！」
ってニコニコ顔で控え室へ引っ込んだ
敬語だったのは、もう突っ込まなかった
__
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 158人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こ - 更新ずっと待ってます！！ (2019年5月23日 22時) (
レス) id: dac06a2320 (このIDを非表示/違反報告)
K.S.A.t(プロフ) - 慧さん» いつもいつも暖かいコメントありがとうございます〜！！ ノロノロ更新にはなりますが、楽しんで頂けるよう全力を尽くします！笑 (2017年6月5日 22時) (レス) id: f01fac4db1 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 待ってました〜。新しい楽しみが出来た。 (2017年6月1日 13時) (レス) id: b94228d3af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：K.S.A.t
| 作成日時：2017年5月31日 0時
