『3-1』 ページ11
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「でね、よく考えらさ、ミンソクさん、葡萄嫌いかもしんないじゃん。」
プチって房から一粒ちぎる
「もしかしたら大失敗の可能性あるじゃん。ありがた迷惑かもじゃん。」
ペリペリって、紫色の皮を剥がしていくと、爪の間に入って爪が紫色になる
「うわー、確認すればよかった、と思ったわけ。葡萄好きですか？って。」
最後にキュッと摘めば、コロンとお皿の上に実が飛び出てくる
「でもね、でもね！ここからが重要なんだけど、ミンソクさんにグミ買ってもらったって言ったでしょ？」
フォークが伸びてくる
「その時、ミンソクさんに何がいいですか？って聞いたら、ぶどーって答えたんだよ！」
ぶどーって！って言いながら
僕が一生懸命剥いた葡萄がAの口の中に消えていく
あーあ。もー。
「だから、絶対、葡萄嫌いではないよね！？好きかは分かんないけど、嫌いじゃないよね？絶対。」
また房から一粒ちぎるところからスタート
皮を剥く、また少しだけ爪が紫色になる
キュって摘んで、コロンって出てきて
「ねぇ、聞いてる？」
で、フォークにプスッと刺さる
「ねぇ、セフナ、聞いてる？」
って、ちょっと怒ったみたいな声で。
「聞いてるよ、ミンソギヒョンでしょ。よかったね。葡萄好きだよ、多分。」
知らないけどさ。
ヒョンがコーヒー好きってことくらいしか知らないけどさ、僕。
「え〜、そうかな〜。」
明らかに嬉しそうな顔をしたAが
ご褒美、ってフォークを差し出した
え、なに、くれるの？って、目で聞いたら
無言で頷かれた。
珍しいこともあるもんだなー
恐るべしミンソクさんパワー
「今年のも美味しいね。」
「うん、美味しい。」
「また葡萄狩りしたいな〜。」
「もう何年もしてないねー、あれ楽しかったのに。」
「A、２つ取った時点で飽きてやめてたけどね。」
「その分セフンが働いたから、いーの。」
「僕をなんだと思ってるの。」
「私の代わりにお仕事する人。」
「なにそれ、最悪。」
「光栄に思いなさい、セフン君よ、」
「控えめに言っても無理。」
「………っち。」
「舌打ちしない、」
眉間に少しシワが寄ったAが
お皿に、フォークをとんとんと打ち付ける。
早く剥いて、って催促。
行儀悪いなぁ、ほんともう。
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こ - 更新ずっと待ってます！！ (2019年5月23日 22時) (
レス) id: dac06a2320 (このIDを非表示/違反報告)
K.S.A.t(プロフ) - 慧さん» いつもいつも暖かいコメントありがとうございます〜！！ ノロノロ更新にはなりますが、楽しんで頂けるよう全力を尽くします！笑 (2017年6月5日 22時) (レス) id: f01fac4db1 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 待ってました〜。新しい楽しみが出来た。 (2017年6月1日 13時) (レス) id: b94228d3af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K.S.A.t
| 作成日時：2017年5月31日 0時
