未知数 Ep.4

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菜々の話を聞いてプライベートを見直した。


何か目標はあるかなって。


アイドルになってから、初めて自分のアイドル人生を除いた人生について考えたのはこの時だったと思う。


ずっと夢見ていたアイドルに、ジャニーズになれて、デビューっていう目標が明確にあるアイドル人生とは違って、プライベートはなんにも思いついていなかった。


恋愛とか結婚とかジャニーズである私にはご法度だと思ってたけど、そういえば玲奈に彼氏いるし、NOVAのメンバーも男関係で遊んでそうだし(確証はない)。


私だってパートナーを探して家庭を築いてもいいんだなって、そう思えた。





早川「今更なん？」



相澤「Aはそういうの憧れて考えてるタイプだと思ってた。」





急遽1日滞在は短くなったけど東京を観光したいと言った菜々。


堪能した後は満足げな菜々を移動車に乗せて駅まで送り、急遽だったにもかかわらず対応してくれたサンチェさんのレッスンに向かった。


終わってから、たまたま少し早く帰ってきた玲奈と合流した。


時間もあるし、寮に帰ってもやることないからちょうどいいってことで、咲のお見舞いへ。


そして冒頭の会話。


恋愛について考え始めたらキリがなくて、2人にとりあえず聞いてみることにした。


思っていることを言えばこんな返事が返ってきたわけ。





早川「なんか、Aが同業者以外と結婚するって、なさそうやな。」



相澤「高校、結局通信制になっちゃったってことは出会いがないってことだもんね。」





普通に咲と玲奈のように高校生する気満々で仕事の合間を縫って勉強し、高校受験をして高校生になった私。


でも意外と忙しくて登校日数が足りなくて、課題だけで卒業させるわけにはいかないと言われ、その高校の芸能コースを勧められた。


ほぼ通信制だから登校することも行事が盛んに行われるわけでもない。





『課題もわからないことないし、そもそもどんな人が同級生なのか知らないし。』



相澤「あなた普通に勉強できるもんね。」





ジャニーズ屈指の秀才である阿部くんが、課題をやってるといつも隣に座ってくれて、たくさん教えてくれたからね。



早川「大学は、どうするん？」



『うーん、あんまり行く気はないんだけど、阿部くんに勧められてるんだよね。』

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