怪異使いの少女肆 (ページ13)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:8,508 hit

陸拾玖【怪異総纏】ページ13

百鬼夜行…まさに妖入り乱れな混沌としたこの場所

私と私の姿をしたｵｰﾙﾌｫｰﾜﾝ。互いの力がぶつかり合い辺りは死屍累々だった

呼び出した怪異達も大半も相討ちとなり怪異の欠片があたり一面に散らばっている

AFO《もはや互いの力はだし尽くしてしまったようだね？》

傷だらけのAFOは尚も不適に笑う

その後ろでなにかがうごめいた

AFO《さあ見せてあげるよ君の絶望を…これで僕の勝ちだ》

AFOの背後に起き上がったのはあらゆる怨念や悪意を形にした巨人

負の力全てをまとめ造り上げたもの

AFO《私が【怪異】として生み出したなもなき《怪異》…私が形作った《邪神》とでも言うべきか？これで君は消え私が君となるのだよ！》

自信に満ち溢れたAFO

だけど…もう私は既に手を打っていた

『…開くよ』

私が呟きAFOが後ろを向くと

リンフォンが自動で最後の形を完成させる

リンフォンはインフェルノ…地獄に直通する門。地獄から死者達が溢れだし邪神にへばりついていく

AFO《小賢しい》

邪神は簡単に蹴散らすがこちらはあれで倒せるような考えはしていない

イメージする…いまできる全力の…私の出せるものを

イメージする…私が見てきた怪異の力を

『…【怪異総纏】』

AFO《！！！》

私は纏い………【怪異】となる

『ｵｰﾙﾌｫｰﾜﾝ…先の話はしない。ただこの一瞬の結末の為に私の我が儘で全てを使う』

姿は変わらない…いや変わったのかもだけど私には分からない

でもいまの私にある力はなにかはよくわかる。ずっと共にいた皆だから

『決着をつけるよ…せんせー』

私は「皆」と共にｵｰﾙﾌｫｰﾜﾝ…せんせーと邪神へ歩みを進めた