147話 ページ4
「…悪い。ほんっとうに悪かった。俺が変に口を挟まなきゃ…あー…痛むか？」
僕の頬を見ながら、帰宅路地を隣で歩くチャニョルに、僕は苦笑いを浮かべて少し、首を振る。本当はまだ痛いが、我慢できる範囲だ。
参考書、誰かが借りてたし、行かなきゃ良かった。ジロジロと周りの他人からの視線にむず痒い思いをしていると、偶々後ろからやってきたジョンインが、ギョッとしたように僕の頬を見る。
「おい、それ！何があった？」
「…、…」
言うなよ、絶対。
僕は目でチャニョルに訴えると、チャニョルは勢いよく二度頷き、寒そうに鼻をズズッと吸ってから、ジョンインに向かってマシンガントークで手振り身振り、事細かく話し始めた。
チャ、チャニョル…！お前…！
「はぁ？なんだよ、それ…意味わかんね。何でAが叩かれる訳？叩くならチャニョルだろ」
「だよなー！俺もそう思…エッ？おれ？」
「つかAも何でやり返せねェの？…仕返し、しにいくか。」
キョトン。と瞳を見開き呆然とジョンインを見るチャニョルを、ジョンインは無視し、俺の肩を掴み怒ったように眉を寄せ、少し低い鼻をピクリと動かしてから、学校へ戻ろうとする。？！仕返し？！？
「な、何ともないから！辞めて！相手は女の子だ！」
「は？関係ねェだろ。」
「ままま待ってくれ。そ、そうだ！今日は唐揚げにしよう！な、チャニョル？」
今だ呆然と目を見開いているチャニョルの肩を掴み、必死に同意を求めれば、ハッとチャニョルはキョロキョロと辺りを見回してからぎこちない笑みを浮かべ、そうだな！とジョンインから視線を逸らし、僕の肩に腕を回そうとして、やめた。
「お、おあぁあぁあああああ！！！！ヒョ、ヒョン…！それって…！！！！」
帰宅後、玄関で一番初めにあったベッキョンの反応に、僕は頭を抱えそうになる。しまった…！何かで隠せば良かったか。
「僕も同じ跡付けて貰いに行きます！！！お揃いにしましょう…ね？！それかその女の自宅に」
「きんも。おい、Aに近付くな、ベッキョン」
「だだだって！僕のヒョンが…！」
ジョンインが冷たく言い切ってもなんのその。僕に張り付きアワアワと僕の頬を見つめ叫び続けるベッキョンに、キッチンからガチャリ。眉間に皺を寄せ渋い顔をしたギョンスが出てくる。
「うるさい！あ、Aヒョンお帰りなさ…」
カラン。ギョンスの持っていた菜箸(さいばし)が床へと落ちた。
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ルカ(プロフ) - 凄く凄く面白いです！！もう更新されることはないのでしょうか、？ (2020年7月10日 2時) (
レス) id: 2e0d30f8b8 (このIDを非表示/違反報告)
知世(プロフ) - すごくおもしろいです！続きが読めて嬉しいです！ (2018年1月11日 5時) (レス) id: 1c332bbfc6 (このIDを非表示/違反報告)
さわこ(プロフ) - 続きが気になります！！(..)更新頑張ってください！応援してます(ﾉ^∇^)ﾉ (2016年3月23日 22時) (レス) id: 9fb7565ee0 (このIDを非表示/違反報告)
citron.(プロフ) - はんはんさんの書く小説が1番好きです。更新頑張ってください！（ ; ; ） (2016年1月27日 13時) (レス) id: a29a69a082 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すうちゃんがとても切ないです…なのにカイくんも。ああぁ(´；ω；｀)いつもいつもコメントしてしまってすいません笑 (2015年12月10日 20時) (レス) id: 1e32658c96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はんはん | 作成日時：2015年9月25日 17時
