169話 ページ26
「そ、そう？いつもと変わらないと思うけど、…あ、お昼ご飯出来たから呼びに来たんだった。セフン、上いこ」
「えーい！色気のいの字もないでとぅねAヒョン！お昼ごはんなんかいらないでとぅー！グミありまとぅてぃ。とれより、ヒョン。」
ずずいっ。きりりとしたイケメンな顔立ちで僕に近寄るセフンに、僕はグッと息を飲み込みセフンから顔を逸らす。な、なんだよ色気って。
「逸らたないでくだたいよ」
苛立ったように形の整った眉を崩し寄せたセフンの白く美しい顔が近付く、その時。
「なーにしてるんですかねぇ。」
ぱこり。鈍い音を出して、セフンの頭に白いスリッパが落ちた。
「げ、ギョンス。」
「ご飯ですよ。早く上に行ってください。Aヒョン、不良とは関わらないで」
吃驚と固まる僕の腕を弱い力で引き、セフンの顔面に向かってもう片方のスリッパを投げつけるギョンスに、セフンの顔がピクリと引きつる。
「ギョンス、足、」
廊下に出て尚、冷たい木の床を裸足でぺたぺたと歩く未だ僕の腕を引くギョンスが気になって、立ち止まり、僕のスリッパを履かせてやるとギョンスは仏頂面(ぶっちょうづら)から目を見開いたあと、ふわりとした口をハート型にした柔らかな笑みを浮かべ、有難うございます。と照れ臭そうに小さく声を紡いだ。
「ジョーンイーンヒョンはいいんでとぅかー、」
背後から来た間の伸びたセフンの声に、ギョンスの表情がまた仏頂面に戻る。そうだった！ジョンインも呼ばないと…。
「ギョンスや、僕がジョンイン呼んでくるからセフン達と先に食べててくれ」
むすり。眉間に皺を寄せ背後のセフンを睨むギョンスのさらさらとした黒髪の頭を撫でつつ、同じく一階のジョンインの部屋へ、僕は胸を少しトキめかせながら、ぺたぺたと足音をだし、向かった。
はぁ…。息を吐き出し、ジョンインの部屋の扉をノックする。とんとん。そういえば一回も入ったことないな……、ジョンインの、部屋。
「なんだよ〜」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 556人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「EXO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルカ(プロフ) - 凄く凄く面白いです！！もう更新されることはないのでしょうか、？ (2020年7月10日 2時) (
レス) id: 2e0d30f8b8 (このIDを非表示/違反報告)
知世(プロフ) - すごくおもしろいです！続きが読めて嬉しいです！ (2018年1月11日 5時) (レス) id: 1c332bbfc6 (このIDを非表示/違反報告)
さわこ(プロフ) - 続きが気になります！！(..)更新頑張ってください！応援してます(ﾉ^∇^)ﾉ (2016年3月23日 22時) (レス) id: 9fb7565ee0 (このIDを非表示/違反報告)
citron.(プロフ) - はんはんさんの書く小説が1番好きです。更新頑張ってください！（ ; ; ） (2016年1月27日 13時) (レス) id: a29a69a082 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すうちゃんがとても切ないです…なのにカイくんも。ああぁ(´；ω；｀)いつもいつもコメントしてしまってすいません笑 (2015年12月10日 20時) (レス) id: 1e32658c96 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はんはん | 作成日時：2015年9月25日 17時
