161話 ページ18
「俺も行く。ほ、ほら荷物持ちが必要だろ？それにハッピーウィルスとして場の盛り上げを」
「要りません。Aヒョンが居てくれるので」
「な、なら僕が愛嬌係として値下げを…」
「だからいいですってば。ベッキョンがいると買いたいものも買えなくなる」
「やーギョンス！ヒョンって呼…あ、大丈夫大丈夫はははは。けぇぷそ〜ん…」
そう言って行きたそうにソワソワと此方を見るチャニョルとベッキョンの視線を全て無みにし、黒いもっこりとした暖かそうなジャンバーで顔まですっぽり全身を覆ってきたギョンスに、僕も寒さ対策としてマフラーを巻く。
「…じゃ、行きましょうか。」
「うん。またな。チャニョル、ベッキョン。お土産買えたら買ってくるから」
「え、まじで行くの？俺を置いて？」
「あ〜〜…Aヒョ〜〜ン」
ガチャリ。玄関の扉が閉まったにも関わらず、今だ玄関先でクンクンと泣き喚くチャニョルとベッキョンは正に犬科らしい。
「あの…Aヒョン…」
こそり。ギョンスに横から手を出され何だ？と首を傾げるとぎゅ。控えめながらも手を握られ、ギョンスは口をハート型にし、目をふらふらと左右に動かし照れ臭そうに笑った。
「あ〜…ほら。迷子になったら…大変、ですし。」
これが父性愛、という奴なのだろうか。
「あ、ホッパンメン(アンパンマン)だ、」
「お？ギョンス知ってるのか？」
「はい…日本のキャラクター、でしたよね」
僕に丸いのが似てるってクラスメイトに言われました。と、心なしか悲しそうに目を伏せるギョンスに、僕はギョンスの頭を撫で、スーパーのアンパンマンスナックを手に取り、ギョンスに見せる。
「知ってるか、ギョンス。アンパンマンは何のために生きるのか。」
「…いいえ。」
「アンパンマンはな、バイキンマンに何度も潰されそうになったり、意地悪をされたり、自分の顔に泥を塗ってまで、見ず知らずの人を守り、人の心を癒すんだ…。僕は、そういうところがギョンスに似ていると思う」
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ルカ(プロフ) - 凄く凄く面白いです！！もう更新されることはないのでしょうか、？ (2020年7月10日 2時) (
レス) id: 2e0d30f8b8 (このIDを非表示/違反報告)
知世(プロフ) - すごくおもしろいです！続きが読めて嬉しいです！ (2018年1月11日 5時) (レス) id: 1c332bbfc6 (このIDを非表示/違反報告)
さわこ(プロフ) - 続きが気になります！！(..)更新頑張ってください！応援してます(ﾉ^∇^)ﾉ (2016年3月23日 22時) (レス) id: 9fb7565ee0 (このIDを非表示/違反報告)
citron.(プロフ) - はんはんさんの書く小説が1番好きです。更新頑張ってください！（ ; ; ） (2016年1月27日 13時) (レス) id: a29a69a082 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すうちゃんがとても切ないです…なのにカイくんも。ああぁ(´；ω；｀)いつもいつもコメントしてしまってすいません笑 (2015年12月10日 20時) (レス) id: 1e32658c96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はんはん | 作成日時：2015年9月25日 17時
