160話 ページ17
「赤いよ。なに、知らねェの？ははっ」
あ、笑った。喉奥から声を出し、真っ白な歯を見せ、目を三日月型に変化させ笑うジョンインに熱さからなのか、寒さからなのか、はたまた、電撃のような衝撃を受けたからか、僕の体がぶるりと震えた。
「…A、お前さ、」
柔らかな笑みを作ったままジョンインがぐいっと僕の顔近くまで体を寄せ、僕は少し見上げつつ、何？と煩くなる心臓を隠して答える。
「俺のこと、好きだろ」
え、あ、え、す、すすす好き、って、え。もうジョンインの掌の中で溶けてしまった雪は水に変わり、僕の火傷をした指を、ジョンインの掌と残った少量の水だけが、包み込んでいる。
痛いはずなのに、痛くない。と、いうことは夢なのか？
「ふはっ…変な顔。…A…」
「な、な、ななな、なんですか、」
「ははっ…何で敬語？いいけど…
…俺以外と、話さないで。」
手を離され、ぎゅ。今度はジョンインの体が僕を包み込む。薄着だからかジョンインの筋肉質な体を感じ、僕の体温が一気に上昇してしまう。
ちくり。顔にジョンインの茶髪色の髪の毛がささる。耳元でジョンインの低い鼻声が優しく、響いた。
「…Aを独り占め、したい…」
「う、ん…」
「Aが俺じゃない他の誰かに傷付けられるなんて、俺は、いやだ。」
くん、首筋にジョンインの鼻が当たりビクリと体が震える。
「セフンにジュンミョンヒョン…Aから他の男の匂いがすんのも、ムカつく。正直、イ・テミンにはかなり嫉妬した。」
「…」
ぐっ。抱きしめる力が強くなった。ジョンインが首筋から顔を離し、僕を甘えるように見つめる。
「ははっ…やっぱ真っ赤だ。俺のこと、好きなんじゃん。
…なぁ、イ・テミンより、俺のが好き？」
好き。喉まで言葉が出かかって、僕はその言葉をゴクリと飲み込む。
なんで、ジョンインはテミンと比べるんだ？ここで僕が好きと言ったらどうなるんだろうか。ジョンインは…ジョンインは僕のことが好きなのか？本当に？友情や家族愛ではなくて？僕が勘違いをしているの？それとも、あの、
あの、女の子のこと、じゃ、ないよな？
「あ''ーーッッ！！！ジョンインヒョンなにしてるんですか？！？僕のAヒョンから今すぐ離れろ！！！」
がたり。玄関から長靴で飛び出してきたベッキョンにはぁ。とジョンインが熱い溜め息を吐き出すと、僕から離れ、返事はまた聞くから。と僕の頭を二度撫で、家の中へと入っていった。
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ルカ(プロフ) - 凄く凄く面白いです！！もう更新されることはないのでしょうか、？ (2020年7月10日 2時) (
レス) id: 2e0d30f8b8 (このIDを非表示/違反報告)
知世(プロフ) - すごくおもしろいです！続きが読めて嬉しいです！ (2018年1月11日 5時) (レス) id: 1c332bbfc6 (このIDを非表示/違反報告)
さわこ(プロフ) - 続きが気になります！！(..)更新頑張ってください！応援してます(ﾉ^∇^)ﾉ (2016年3月23日 22時) (レス) id: 9fb7565ee0 (このIDを非表示/違反報告)
citron.(プロフ) - はんはんさんの書く小説が1番好きです。更新頑張ってください！（ ; ; ） (2016年1月27日 13時) (レス) id: a29a69a082 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すうちゃんがとても切ないです…なのにカイくんも。ああぁ(´；ω；｀)いつもいつもコメントしてしまってすいません笑 (2015年12月10日 20時) (レス) id: 1e32658c96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はんはん | 作成日時：2015年9月25日 17時
