＊deprive＊ (ページ1)

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｢ごめんな～待った？｣

眉を下げながら広いレストランの個室に入ってきた、彼。

｢ううん、全然待ってないよ｣

平然を装ってそう答えるけれど
内心は心臓バクバクで。

｢神ちゃんおそーい
待ちくたびれた！｣

智洋｢んは笑
可愛くないな｣

私の友人の杏奈は必ず同伴。

だって神山くんは、杏奈のことが好き。

そんなの知りたくなくても、私にはわかってしまう。

これは叶わない恋だって。

杏奈｢神ちゃん飲もー！｣

智洋｢また酔うパターンやん笑

Aちゃんは飲めへんもんな、確か｣

｢うん、私は飲めないなぁ｣

でも単純に考えて、
芸能人、ましてやジャニーズと
こうして普通に知り合って、話をしているだけですごいこと。

それだけで、幸せ。

智洋｢ん、うまっ！｣

目の前で幸せそうにパスタ食べてる
神山くんが可愛い。

｢おいしいね｣

ずっと
この幸せな日々が続きますように。

きっかけは、杏奈の働いているジュース屋に
神山くんが偶然来店したこと。

そこから神山くんは常連になり、仲良くなったらしい。

神山くんが杏奈を見ているときの表情、
すごく優しくて、大切にしてあげてるんだろうなって感じる。