22 ページ22
感覚があるのかすらわからない右足と身体を引きずって、転んだ際にできた切り傷だらけの痛々しい姿で這いつくばって進むA。
後ろの方が賑やかになってきたので、みんなが目を覚ましたのだろう。
サンジはまだか、早く来てくれ、そう思いながら前に前に進む。
ゾロはどこまで行ってしまったのか…
ルフィの元気な声が耳に入り、ゾロへの心配がさらに高まる。
ｻﾝｼﾞ「A！！」
後ろから呼ばれる自分の名前に安心してまた涙が溢れる。
下を向き、振り返ることなくAはゾロが向かってった方を指差す。
ｻﾝｼﾞ「いるのか？あの野郎が…」
生きてる気配は感じ取れる…弱々しく…そこに大好きな人がいるのが、わかる。
Aを抱き上げ、一緒に連れて行こうとするサンジを拒み、ゾロの元へいち早く行かせる。
『早く…行ってあげて…』
サンジは驚いて目を見開いたが、大人しくAを地面に下ろした。
ｻﾝｼﾞ「悪いな、A。我慢ばかりさせちまって」
ぷるぷると首を横に振るAの頭を優しく撫でてから再び走り出すサンジ。
彼が行ってくれた今、私は必要ない。
大人しくそこで止まったAは、痛みに堪えきれずパタリと横になる。
『役に…立てないじゃん…』
仰向けになって自分を馬鹿にし、ズキズキと痛む右足をだらんと放り出す。
______________
その後、ボロボロのAを抱えてきたブルックを見て、チョッパーはもちろん、一味は大騒ぎ。
危ない状態だったというゾロの隣で主に右足の治療を受けるA。
ﾁｮｯﾊﾟ「折れてるのわかってて、さらに動いただろ、A」
『…うん…』
元気のないAは珍しいな、と言いながらルフィが入ってくる。
ﾙﾌｨ「おーいブルックー！A運んできてくれてありがとなー！」
ﾌﾞﾙｯｸ「私はその場にいたお嬢さんを連れてきただけですよ」
一方で元気なルフィを見て改めて泣きそうになるAの頭をサンジが撫でる。
ｻﾝｼﾞ「お前が気にすることは何もない。その痛みに耐えて、アイツを追いかけ続けた。十分じゃねえか」
『…うん…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 453人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くるくるしっぽ(プロフ) - 初コメ失礼します！ローとの絡み最高、、、帽子いいなぁ！！ (2月21日 14時) (
レス) @page47 id: 5e41d63474 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - とてもおもしろく、毎日の楽しみにしています。主人公が大切に愛されているお話にほっこりします。 (2月18日 20時) (レス) @page50 id: 6f87c91810 (このIDを非表示/違反報告)
海軍 - キリが悪くも適当すぎてもありません｡書き直さなくても大丈夫です🙆少女がルフィ達と出会う前の話はテスト期間中の中､考えるのは大変だと思います😌頑張って下さ🙋 (2月18日 19時) (レス) @page50 id: b50fc2d394 (このIDを非表示/違反報告)
ピュア マン マン - 最高です!!、毎日の楽しみはこれだ!!ッと言うほどこの作品神です!!自分のペースで、更新頑張って下さい!!ｏ(･д´･ )ゞ応援してﾏｯｽ♪ (2月4日 19時) (レス) @page16 id: 3035edc47e (このIDを非表示/違反報告)
CoCo0(プロフ) - とても面白いです！夢主ちゃんの無邪気で可愛い様子がよく書かれてます。更新頑張ってください！ (2月4日 9時) (レス) id: 438e32f130 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：プラス. | 作成日時：2024年1月29日 23時
