ゾロが子供を拾ってきた3

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『みんな…！』




飛び起きたAは船に誰もいないのと、屋敷の方が騒がしいことから、自分はかなりの時間寝ていたのかと考える。




『ウソップくん…』




枕元にあった塩をみて、ウソップの特性かとすぐに思い当たるAはそれを持って慌てて船を飛び降りた。





『邪魔ああああ！！』





目の前に立ち塞がるゾンビたちを一掃しながら屋敷へと進んでいく。




『もう終わっちゃったかな…』




中央の塀をよじ登り、屋敷の中の様子を覗くと、そこではルフィがオーズに盛大なゴムゴムのバズーカをかましているところだった。




あれがオーズか、と感心したが、それはすでに背骨もバキバキに砕け、意識のないオーズだった。




ニヤリと笑う仲間を見て、ルフィが倒したんだと一緒に喜んでみるが、やはり悔しいものは悔しい。




あーあ、なんにもできなかったー、としゃがみながら、みんながモリアを倒し、影を取り戻していく様子を眺める。




『次はちゃんと…役に立つもん…』





Aは大人しく船に戻り、みんなが迎えにきてくれるのを待とうとし立ち上がったその時、くまが現れたのだった。




『なにあれ…』




戦闘後ですでにボロボロな彼らの攻撃を全て弾き返してしまう、肉球人間のバーソロミュー•くま。




みんなを助けなきゃ、と大気の塊に圧力をかけていくくまを横目に塀を降りていく。




ｳｿｯﾌﾟ「爆弾作ってんのか！？」




『ばくだん…！』




途中で何度も転び、瓦礫に躓き膝から血を流しながらも懸命に走るA。




ｸﾏ「麦わらのルフィの首一つ、俺に差し出せ。それか、鬼族の生き残りAを、こちらに引き渡せ」




自分の名前が出てきて、ぴたりと足が止まってしまったA。




ｳｿｯﾌﾟ「仲間を、売れってのか…」




「「「「「「断る！！！！」」」」」」




声を揃えてそう言った自分の仲間を見て、Aは再び足を動かした。

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