・ ページ10
side.謝必安
マリーさん達にお茶会に誘われた。
今日は新サバイバー来るということで、ゲームがないから全員誘っているらしい。
どの様な能力を持っているサバイバーなのか、まず人柄はどんな人なのか。
気になることが様々な中、なぜか私は昼寝をしてしまった。
そこで見た夢は、実に珍しく。
久しぶりに巫蘭玲、蘭の夢だった。
悲しみに打ちひしがれていた私に毎日声をかけてくれていた友人だ。
そんな蘭が悲しそうに笑って、私と無咎に手を振っているような夢だった。
「珍しい、ですね。何か起こるのでしょうか……」
近くにある傘、無咎に問いかけてみる。
無咎も寝ているのか、返事は返って来なかった。
ふと時計を見るとマリーさんが言っていた、お茶会の時間にもうなりそうだった。
寝ている無咎を起こすのはしのびないが置いていくわけにはいかず、連れていく。
中庭に行くと、既に皆さん集まっているようだった。
「すみません。遅れました……」
そう言いながら、皆さんのもとに歩いていく。
その中で一人、エマさんと来ている知らないサバイバーがいることに気づいた。
そのサバイバーを見たとき、息をのんだ。
無咎も驚いているようだった。
新サバイバーは、蘭にすごく似ていた。
でも、蘭とは雰囲気が大分違う。
髪型も、肌の色はこんなに色白ではなかった。
瞳の色も、蘭はきれいな藍色だった。
でも……初めて見る人にこのたとえは失礼かもしれないが、彼女の瞳は絶望を映した様な藍色だ。
ただ、彼女はじっと私の事を見ていた。
何かついているのかと思えば、何もついていないと言う。
「初めてお会いする方ですよね。」
もし、もし蘭なら久しぶり、と言ってくれると思った。
でも、彼女はただ静かに私の自己紹介を聞いていた。
だから、他人の空似だと結論付けて自己紹介を続けた。
その後、彼女はAと名乗り、手を差し出してきた。
その時、彼女は人当たりの良い笑顔を浮かべていた。
でも、この時私は
なぜか、彼女が泣くことを我慢しているようにしか見えなかった……
＊ ＋ ＊ ＋ ＊ ＋ ＊
蘭玲の二人の呼び方、呼ばれ方
巫蘭玲→謝必安は必安
謝必安→巫蘭玲は蘭
巫蘭玲→范無咎は無咎
范無咎→巫蘭玲は玲
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「第五人格」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リオン | 作成日時：2021年4月26日 22時
