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ルームに入ると、ナワーブさんとイソップさんはもう準備が出来ているようだった。
「よお」
ナワーブさんは軽い調子で話しかけてくる。
イソップさんに軽く会釈をし、ナワーブさんの方を向く。
「まぁ、あんま気張んなよ。肩の力を抜け」
そう言いながら、ぐしゃっと頭を撫でられる。
頭を撫でられると、何だか不思議な気持ちになった。
ウレシイ、悲しい、苦しい、ハズカシイ、空しい……
グシャグシャな感情の整理がつかない。
「Aは初陣だからな、失敗しても誰も攻めねぇよ。
とりあえず、始めに出会った人にあった事をすればいい」
ナワーブさんは作戦(？)を伝えてくれた。
「はい、頑張ります」
頑張る。自分で言っておいてどう頑張ればいいのか分からない。
いくら頑張っても、出来ないものは出来ない。
どれだけ努力をしても、報われない。
私はその事を知っている。
あぁ、
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作者名：リオン | 作成日時：2021年4月26日 22時
