アルコール86% (モブ視点) ページ42
(※モブ視点)
「連絡貰った左右田です！遅くなりました」
そう言って息を切らして入ってきた人物に目を引き付けられる
ウェーブ巻きの脱色した髪とダボッとした青いケーブルニットがコントラストになっていて、よく映えていた
電話越しで声を聞いた時はもっと男性的な人だとばかり思っていたのだが
(綺麗な人だな)
心の中で感想を述べ終えると怪訝そうな顔をされてあ、と我に返る
「夜分遅くに呼び立ててしまってすみません」
「気にしないでくださいっす！文句はそこで寝てる阿呆に言うんで」
左右田さんは思ったことをハキハキと言う気持ちの良い女性だ
そして、机に突っ伏して寝息を立てる上司に近付いて行ったかと思えば、いきなり後頭部を叩く
「おい。業起きろ」
「ん〜？」
「ん〜？じゃねぇよ！起きろ」
「あれ〜？A〜？」
「おう」
「何でここにいんの〜？」
意識が朦朧としている彼を呆れたように立って見下ろしている
「お前を迎えに来てやってんだよ。感謝しろ」
「へぇ」
何か企んでいるのか上司は妖しく口角を上げた
「あ？何笑ってやがる･･････うおっ！」
左右田さんが声を上げたのと同時に僕も目を見開いた
突然、上司は彼女の手首を引っ張り、背中に腕を回して満足気に抱き留めたのだ
随分と綻んだ表情をしていた
「俺に会いに来てくれたんだ。嬉し」
「阿呆かァっ！引っ付くなぁ！」
「ねぇ。Aもちょっと飲もうよ〜」
「良い加減にしろ！ぶん殴るぞ」
(もう殴ってます)
赤羽さんの胸板をめいっぱい押し返して突き飛ばす
乱れた髪の彼女は、目頭に切れ込みの入った瞳を更に釣り上げていた
「こんの酔っ払い！置いて帰ってやろうか！」
「え〜。まじで帰るの〜？」
「あんま後輩困らせんな！」
「じゃあ、俺の手握ってよ」
「は？」
眉を顰める左右田さんに向かって、彼はへらり、とした顔で手を差し伸ばす
「Aが手繋いでくれないとやだ」
「お前は子供かっつの！」
小言をぼやきながらも彼女はその手を引っ張っていた
そのまま出口の方まで赤羽さんを連れて行くと、振り向きざまに小さく頭を下げてくれる
「ダチがすみませんした」
「い、いえ！とんでもありません。助かりました」
「ウッス」※訳:はい
個室の襖が閉められて、暫時僕は状況の整理が付かないままだった
「俺に会いに来てくれたんだ。嬉し」
(赤羽さんのあんな顔初めて見たな)
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しがない物書き(プロフ) - ゆあさん» 嬉しいご感想ありがとうございます！イケメン委員長がしっかりイケメン委員長していたようで良かったです✨️よろしければこの先もご覧くださると幸いです！ (4月18日 12時) (
レス) id: be0c646a52 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 磯貝くんのイケメン度が忠実に再現されてて、好きです。更新頑張ってください！ (4月17日 23時) (レス) @page43 id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
しがない物書き(プロフ) - たにさん» コメント嬉しいです！！🤤 たに様のメッセージで筆が乗ります！ (3月25日 18時) (レス) id: be0c646a52 (このIDを非表示/違反報告)
たに - 面白かったです！ (3月25日 13時) (レス) @page38 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しがない物書き | 作成日時：2023年12月20日 3時
