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アルコール78% ページ34







「うっしゃ ! 完成だ」


低い折り畳みテーブルの上には、見た目からして高カロリーなパンケーキが一皿分置かれており、その周囲には2名分の取り分け皿とカトラリーがあった

冷蔵庫の中を覗きながら、彼女は明るい声でテレビ前に居る俺に話し掛ける


「お前は何飲む?」

「テキトーに珈琲で良いよ」


どこの家にでも置いてありそうなインスタント飲料の名前を挙げたつもりだったが、急に辺りは静寂に包まれた


(ん?)


不思議に思って彼女の元へと近付くと、不服そうに斜め下の床を見ていた


「・・・・・・この家にんな物無い」

「ブッ。飲めないんだ。子供舌だね〜」

「うぜぇ!この世の大人全員が珈琲飲めると思うなよ!」


そう言って目を三角にさせて下から睨み付けてきた顔に、微笑ましいと強く思う


(珈琲苦手なんだ。可愛い)


愛でる視線を送るのも束の間、彼女はコンパクトキッチンに備え付けられた戸棚から小包装のインスタントを取り出した


「なぁ、チャイならあるぞ」

「A。そんなの飲むっけ」

「これは完全に業からの受け売り。お前のこと好きだった時に共通の話題欲しくてそこから飲み出した」

「ああもう。一々あざといなぁ」

「何がだ」


──
────
──


彼女は両手に2つ持っていた湯気立つカップを、ほい、と言って机の上に置く


「ありがと」

「アタシん家、1Kだから狭いだろ」

「まぁね」

「机とベッド置いたらほぼスペース無くなってさ」


そう言って、ごく自然のことのように俺の背後にあるベッドに腰掛けた


「だからベッドがソファ替わり。お前も地面じゃ無くてアタシの横座れば」

「いや、良いよ」

「何でだよ」

「少しは常識考えな」


異性を自分の家のベッドに上げようとするなんて、どういう神経をしているのだ


(俺も俺で最悪だわ。頭の中で勝手にそれを想像してるんだから)


「遠慮すんなって。別に服そのままでもアタシ気にしねぇよ」

「気にするところそこじゃないから」

「あ?」


(こっちがキレたいんだけど)


自分が一人の女性として眼差しを向けられているなんて微塵にも思っていないのだろう

あまつさえ、他の野郎にも同じことを言っていそうで恐ろしいこと極まりない


「ねぇ。俺以外の男にそんなこと言わないでね」

「言うも何も。現時点でお前しか上げて無ぇわ」

「はぁ」


彼女と話していると頭が痛くなってくる


(ダメだ。話題を変えよう)





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設定タグ:赤羽業 , 市販書き(二次創作),暗殺教室 , 磯貝悠馬   
作品ジャンル:恋愛
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しがない物書き(プロフ) - ゆあさん» 嬉しいご感想ありがとうございます!イケメン委員長がしっかりイケメン委員長していたようで良かったです✨️よろしければこの先もご覧くださると幸いです! (4月18日 12時) (レス) id: be0c646a52 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 磯貝くんのイケメン度が忠実に再現されてて、好きです。更新頑張ってください! (4月17日 23時) (レス) @page43 id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
しがない物書き(プロフ) - たにさん» コメント嬉しいです!!🤤 たに様のメッセージで筆が乗ります! (3月25日 18時) (レス) id: be0c646a52 (このIDを非表示/違反報告)
たに - 面白かったです! (3月25日 13時) (レス) @page38 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しがない物書き | 作成日時:2023年12月20日 3時

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