アルコール70% ページ26
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結局のところ、アタシの1Kの部屋の片隅には総額2万円分の紙袋が、肩身が狭そうに追いやられていた
そして現在、アタシはそんな洋服に少しも目もくれず、片手に携帯電話を持ち、ローテーブルの辺りを周回するように歩き回っていた
(まだかな)
今日は例の面接結果の電話が掛かって来る日なのだ
落ち着かないでいると、突然大きい音で着信音が鳴った
うわっ！と慌てて声を上げたアタシの掌で、それが釣り上げられた魚のように跳ねる
「はい！もしもし」
「あ。もしもし。Aどうせ暇でしょ？相手してよ」
(なんだ赤髪のクソ野郎か)
開口一番で人様をこんなにも逆撫でにして来る人間を哀れに思い、即座に終話の赤いボタンをタップした
すると、たったゼロコンマ1秒で同じ番号から再度音が鳴るもので、仕方が無しに受話器ボタンを押した後、アタシはぶっきらぼうに口を開く
「んだよ」
「うわ。キレてる」
「アタシ忙しいんだっつの！」
「アハハ。2回目もすぐに出ておいてそれは無いでしょ。今何してんの」
「面接結果待ってんだ！紛らわしい時間に連絡寄越すな！」
そう言い放つと、彼は興味有り気に尋ねてきた
「へぇ。就職活動再開したんだ。急にどうしたの？」
「別に。このまま焼き鳥を焼き続ける人生に危機感覚えただけ」
「それでフリーター脱出は出来そう？」
「いやぁ、それがさ」
聞いてくれよ！と大声を上げた後、重力に身を任せて思いっ切りベッドに腰を落とした
──
────
──
「 " 女性らしく " って何？子供が危なかったから引き止めただけだってのに！この後どうせお祈り申し上げますって連絡くんだ」
「ふぅん。でも自分を理解してくれない職場に受かっても嬉しく無くね？」
「そうだけど。もうそれでも良いから内定くれ」
「焦ってるね〜」
「うっせ。誰しもがお前みたいに上手く行くと思うな？」
「まぁ、就職活動って自分の軸を気に入ってくれる職場に出会うまでの辛抱だからね〜」
業がそう言うと嫌味に聞こえてくるのは何故なのだろうか
自己肯定感の無さを痛感する
「それかいっその事、内定諦めちゃいなよ」
「あ？」
「だから･･････」
そこまで言い掛けて、彼は受話器の向こうで数秒口篭った
「最終的に俺が養ってあげても良いよ」
「お前張り倒されたいか？誰が生涯フリーターだって？」
「あ〜、そっちで捉えちゃったか。これだから恋愛経験の無い奴は」
「今それは関係無いだろ！」
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しがない物書き(プロフ) - ゆあさん» 嬉しいご感想ありがとうございます！イケメン委員長がしっかりイケメン委員長していたようで良かったです✨️よろしければこの先もご覧くださると幸いです！ (4月18日 12時) (
レス) id: be0c646a52 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 磯貝くんのイケメン度が忠実に再現されてて、好きです。更新頑張ってください！ (4月17日 23時) (レス) @page43 id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
しがない物書き(プロフ) - たにさん» コメント嬉しいです！！🤤 たに様のメッセージで筆が乗ります！ (3月25日 18時) (レス) id: be0c646a52 (このIDを非表示/違反報告)
たに - 面白かったです！ (3月25日 13時) (レス) @page38 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しがない物書き | 作成日時：2023年12月20日 3時
