ヅラ子じゃない！妹だ！！《参》〜過去編〜【銀魂】

妹です。参の１０ ページ11

｢あ、おはようございます｣

目を覚ますと松陽先生が私の頭上に座り顔覗いていた。

｢おはよう…｣

目を擦りながら起き上がると先生にいきなり抱き締められる。驚き先生の方へ首を回した。

｢Aさんは温かいですね｣

もしかして先生も寝ていたのかと思うほど、先生の手の体温は冷たい。
私は日向で寝ていたのでポカポカだ。

｢先生、寝てたの…？｣

｢えぇ、Aさんを見ていると眠くなってしまって。私がこんな事ではダメですね｣

先生は目を閉じて口元を緩ませている。
まつ毛が少し揺れる、それが凄く綺麗だと思った。

｢ん？どうしました？｣

先生の手を取り、先生より小さい手で包む。
頑張って温めようとしている。

｢ふふっ、ありがとうございます｣

｢あったかい…？｣

｢はい、凄く｣

目を細めて笑う姿に胸が高鳴った。

｢先生ー！｣

ドタバタとお馴染みの三人が走ってくる。
その勢いのまま全員が倒れ込んだ。

｢いったぁ…｣

｢あははは、皆さん元気ですね｣

先生は皆を受け止めて抱き締める。

｢いって！銀時退けよ！｣

｢あ！？お前が退けよ！｣

｢うるさいぞ！｣

毎日が楽しい、もっと皆と…こんな日々が皆と過ごせたら。
私も笑顔になれるだろうか。

妹です。参の１１→←妹です。参の９

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す