見世物小屋 " TAMER " (ページ10)

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◆010◆ 過去回想ページ10

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中間淳太はサーカスに置き去りにされていた捨て子だった。

そこに住むサーカス団によって育てられたが、扱いは酷いもので、サーカスに出る調教されていた動物たちと同じだった。

" 普通の子 " ではなかったため、団員に気持ち悪いと罵られ、暴力を受けていたというのが表向きの理由で、本当の理由なんて仕事のストレス発散でしかなかったのだ。

「酷いね、、、君もここじゃなきゃ綺麗な毛並みしてたんやろ？」そう言って頭を優しく撫でると熊は淳太の方に擦り寄り、気持ち良さそうに目をつぶった。

鞭で必要以上に叩かれ、人間の手によって毛をむしりとられていたそこは痛々しいほどに地肌が見えていた。

辛い生活の唯一の支えだったのが、調教師の手によりボロボロになりながらもサーカス団の団員としてサーカスに出ていた動物たちだった。

鷹、熊、ライオン、虎、狼、象。

そして、色素が生まれながらにしてない珍しい蛇もいた。

動物たちは淳太にとって、友人であり家族であり大切な存在だった。

そんな淳太のことを動物たちも大好きだった。

しかし、そんな日々も長くは続かなかった。

サーカス団は次第に人気が落ち、収入が前ほど入らなくなった団員たちは、まず動物たちのエサから削っていったのだ。

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