第四十話 二振りの刀 ページ42
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「会いたかったよ〜」
「だぅ」
「ありがとなっ！ Aを見たら元気が出たぜ」
「俺も。頑張ったかいがあったよ」
「はは、僕のこの怪我を癒してくれるかい？」
「応急処置は僕がしよう」
腕から下ろすと、腕の力だけで布団の上を進んでいくA。その姿を微笑ましく見ながらタオルで彼らの血を拭いていく。
「それがさぁ、槍がうざいわけ！ 大太刀で刀装一気に剥がれるし」
「仕方ないね。こっちも同じ事しているから」
「ところで熱は下がったのかい？」
「あぁ。午前中のうちにね。今は元気になったよ」
「そうか！ よかったな……」
獅子王が目を見開く。
その様子に振り向けば、Aが刀に手を伸ばしていた。それは検非違使が落とした刀。まだ顕現されていない刀だ。
「ちょっ、ま……」
言い終わるのが早いか、手が触れるのが先か。眩しい光が部屋を包み、目を瞑る。頬に当たるのは桜だろうか。
目を開くと、そこにはいたのは白と緑の髪の刀剣男士。
「源氏の宝重、髭切さ」
「同じく源氏の重宝、膝丸だ」
まさか、Aが顕現したのか!? まだ赤子なのに？
「君が今代の主でいいのかい？」
「ずいぶん小さな主なんだな」
「いや、主はこの子ではないよ」
「ありゃ？ しかし、君たちは刀だろう？ では、主はどこだい？」
きょろきょろと辺りを見回す髭切。隣の膝丸は物珍しそうにAを見ている。
「主は今、手入れ中だよ」
「そうなのか」
「では、挨拶をしないとね。ここの部屋に主は来るんだろう。じゃあ、その時に挨拶しようか、ひじ丸」
「兄者。俺は膝丸だ」
「そうか。とりあえず、僕はこの子と遊びたいな」
加州は髭切を睨んだ。親衛隊の力が発揮された。
顔がひどいことになっているよ、と教えてあげれば、「だってあいつら、Aに顕現された！」とご立腹。
「だー」
「うん。おいで。あぁ……いいこいいこ」
「あ、兄者。睨まれてるぞ」
「いやぁ。ごめんごめん。僕は源氏の宝重、髭き──」
「それはさっき聞いたわ。違う、自己紹介じゃなくて。Aを返して」
「ん〜。それがさっきから離してくれなくてね」
しかしそんな事をいう髭切はしっかりとAを抱き締めている。離さないのは髭切の方である。
しかも、隣では気にしない素振りの膝丸。君も大倶利伽羅と同じ部類か。抱きしめたいのがばればれだね。
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華骸(プロフ) - 彼岸さん» ご指摘ありがとうございます！ 勉強不足でした、すみません……。これから書き直してきたいと思います！ 期待に応えられるような作品に近づけられるよう頑張ります(o゜◇゜)ゝ (2016年5月15日 15時) (
レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - 三日月ほとんどあなやしか言ってないじゃないですか。もう少し頑張ってください (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - あなやの使い方間違ってるよ (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - kotoさん» 返信おくれてすみません！ 喉は大丈夫ですか？ リクエストして貰えたのが嬉しくて直ぐ様書きました(笑)喜んでいただけたなら幸いです(о´∀`о) (2016年5月9日 19時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - 夜中(※丑三つ刻)に布団の中で続き読んでたら声にならない声で叫んでました。(ひぃ、喉痛い。)リクエストにこんなに早く対応して頂けるとは……ありがとうございます！(*´∀`*) (2016年5月9日 2時) (レス) id: cd7f3fd207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華骸 | 作成日時：2016年4月6日 20時
