第三十二話 白 ページ34
【鶴丸国永side】
よっ！ 鶴丸国永だ！
俺は今、縁側で日向ぼっことやらをしている。たまにはこうして日の光を真っ向から浴びると言うのも乙なもんだ。しかし、こうも日差しが強いとさすがに暑い。
庭で遊んでいる短刀たちは元気なもんだ。
「ねーねー！ 鶴丸さんも一緒にかくれんぼしよー！」
「おっ、いいねぇ」
どれ、俺も混ざるか。暑さ対策と身軽になるために、羽織は脱いで縁側に置いておく。
「よーし！ やるか！」
「鬼はいち兄だから、十秒数えてね」
「分かったよ」
一期が鬼か。ならば、見つからないように上手く隠れて驚かせるとしよう！ 俺は意気揚々と誰も知らないであろう秘密の場所へと向かった。
結果は俺の勝ち。最後の最後まで見つからなかった俺を一期と短刀たちが必死に捜し、発見。一先ず、隠れんぼはお開きとなった。
「ふぅ。さすがに長時間屋根裏に籠っているのは辛いな」
お陰で汗はかいたし、着物は埃だらけだ。息をつきながら縁側に座る。また、光忠が五月蝿いだろうなぁ。羽織を着れば、少しは誤魔化せるか……？
そう思った俺は羽織を探した。
「ん？ さっきこの辺においていた筈なんだかなぁ……」
キョロキョロと見回すと、俺の羽織は廊下に伸びていた。誰かが移動したのだろうか、と不思議に思いながらも取りに行くと違和感に気づく。
羽織がずるずると一人でに動いているのだ。
「こ、こりゃあ、驚きだなぁ……」
とか言いつつも、心臓がばくばくしてるんだが。おいおい、怖がっているのか？ 俺が？ はは、馬鹿な。案外怖がりな自分自身にも驚く。
震える手で、羽織を捲ると、そこにいたのは────
「うー？」
「……な、何だ。きみか……」
Aだった。
「おお！ こんなところにいたか！ 捜したぞ」
どうやら三日月も捜していたらしく、Aを見つけるとすごい勢いで抱き締めていた。
「全く。きみは大きくなったら人を驚かせる天才になりそうだな！」
頭をくしゃくしゃと撫でてやれば、柔らかな髪の感触。分かっているのか分かっていないのかキョトンとした顔が愛らしい。
「はは」
「あー……」
その顔に俺は笑った。
Aも笑い、三日月は桜を舞わせ、三人で縁側に戻る。
それからは束の間の癒しのようにしばらく俺達は話し込んでいた。
────部屋に戻った時、光忠に怒られたのは言うまでもない。
─────────
題名、変えさせていただきました！
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華骸(プロフ) - 彼岸さん» ご指摘ありがとうございます！ 勉強不足でした、すみません……。これから書き直してきたいと思います！ 期待に応えられるような作品に近づけられるよう頑張ります(o゜◇゜)ゝ (2016年5月15日 15時) (
レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - 三日月ほとんどあなやしか言ってないじゃないですか。もう少し頑張ってください (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - あなやの使い方間違ってるよ (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - kotoさん» 返信おくれてすみません！ 喉は大丈夫ですか？ リクエストして貰えたのが嬉しくて直ぐ様書きました(笑)喜んでいただけたなら幸いです(о´∀`о) (2016年5月9日 19時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - 夜中(※丑三つ刻)に布団の中で続き読んでたら声にならない声で叫んでました。(ひぃ、喉痛い。)リクエストにこんなに早く対応して頂けるとは……ありがとうございます！(*´∀`*) (2016年5月9日 2時) (レス) id: cd7f3fd207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華骸 | 作成日時：2016年4月6日 20時
