第十二話 三日月が離さない ページ14
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広間の襖を開ける。
すると鯰尾の目の前に現れたのは三日月殿。表すならほくほくといった表情で手を差し出している。
「鯰尾よ。俺にも抱かせてくれないか？」
「あっ、ずるいです！ ぼくもだっこしたいですよ」
「え……でも、今は寝てるし……」
しかし、何度鯰尾が言っても三日月殿は引き下がる様子はない。結局折れたのは鯰尾だった。
そっと三日月殿にA殿を預けると、彼の周りには桜が舞った。
「可愛いなぁ」
目を細めて嬉しそうである。
「三日月！朝餉の席で桜を散らすな！料理に入るだろう！」
「長谷部くん！しーっ！」
「ずるいです、三日月ばかり。ぼくにもはやくだっこさせてください」
あっと言う間に騒がしくなった朝餉の席。
その盛り上がりと比例するかのように、鯰尾の気分が下がっていく。珍しく私の腰辺りに巻き付いているのだ。頭の毛がしょんぼりと下がっている……なんて、分かりやすい。
「……いち兄、とられちゃったよぉ……」
「兄弟、落ち込むな」
「だって骨喰！ 俺がミルクあげたんだよ?! 俺の腕の中ですやすや寝てたのに！ うわーん、いち兄！」
「はいはい」
仕方ないことだと
────しかし驚いた。
鯰尾がこんなにも世話好きだったなんて。
「みんな。騒ぐのはまた後で。先に食べてしまいましょう」
「はい」
さすがは主。静かな声音だったのにそれは、騒がしい広間を一瞬にして落ち着かせた。
「三日月、Aを預かるわ」
「……どうしても、か？」
「あら。貴方が渋るなんて珍しいわね。貴方がちゃんと見てくれると言うならいいんだけれど」
「喜んでみよう！」
「三日月ぃぃぃ！ 桜を散らすなぁぁぁ！」
……苦笑い、ですな。
A殿はと言うと、依然として眠っております。この騒がしさなど耳に入っていないように、それはもうすやすやと。
「さぁ。みんな揃ったわね。じゃあ……いただきます」
「いただきます」
やがて広間に食器の音が広がった。
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何が起きたんでしょうか。hit数が伸びているんですが、お気に入りが１４人になりました、順位がつきました。
本当にいいんでしょうか……。
この小説を読んでいただいた方全員に、感謝申し上げます(o゜◇゜)ゝ
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華骸(プロフ) - 彼岸さん» ご指摘ありがとうございます！ 勉強不足でした、すみません……。これから書き直してきたいと思います！ 期待に応えられるような作品に近づけられるよう頑張ります(o゜◇゜)ゝ (2016年5月15日 15時) (
レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - 三日月ほとんどあなやしか言ってないじゃないですか。もう少し頑張ってください (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - あなやの使い方間違ってるよ (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - kotoさん» 返信おくれてすみません！ 喉は大丈夫ですか？ リクエストして貰えたのが嬉しくて直ぐ様書きました(笑)喜んでいただけたなら幸いです(о´∀`о) (2016年5月9日 19時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - 夜中(※丑三つ刻)に布団の中で続き読んでたら声にならない声で叫んでました。(ひぃ、喉痛い。)リクエストにこんなに早く対応して頂けるとは……ありがとうございます！(*´∀`*) (2016年5月9日 2時) (レス) id: cd7f3fd207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華骸 | 作成日時：2016年4月6日 20時
