始まり ページ1
【一期一振side】
ある日、主の部屋にこんのすけ殿が慌てた様子で駆けつけてきた。ちょうど近侍だった私はその話に立ち会ったのだが……。
「どうしたの? こんのすけ」
「それが……政府の児童安全対策課の方から連絡がありまして、その、
「何ですって?」
普段穏やかな主が、信じられないと言うように目を見開く。そして着物に皺が寄ることも気にされず、立ち上がりこんのすけ殿に言い放つ。
「こんのすけ。現世に戻りましょう」
「承知致しました。すぐに手配いたします」
そうして主は私を振り替える。
「一期。私は少し現世に行ってくるわ。その間、みんなをよろしくね」
「
主のことが心配ではあったが、政府の方が付くと言う。何かあったら護ってくれるだろう。
しかし……、育児放棄とは。
主の御息女だとしても信じがたい事実ですな。
弟たちを思い浮かべ、拳を握る。
いつの時代も子どもと言うのは可愛いものだ。幼くか弱い子どもを護るのは周りの責務である。
だから、私は許せないのだ。
主がいつも、楽しそうに嬉しそうに話してくれたのを覚えている。
「娘が子どもを産んだ」「私にも孫が出来た」と。
また、月に一度届く手紙に添えられている写真を見せてくれたことがある。
左には美人な女性と、中央に瞳が大きな赤子。右には優しそうな男性。
仲良さげに笑っている写真だった。
それがどうしたことだろうか。
あのような家族が娘を放置するなど、私には考えられない。
嗚呼、最悪な結果にならなければよいのだが。
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華骸(プロフ) - 彼岸さん» ご指摘ありがとうございます! 勉強不足でした、すみません……。これから書き直してきたいと思います! 期待に応えられるような作品に近づけられるよう頑張ります(o゜◇゜)ゝ (2016年5月15日 15時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - 三日月ほとんどあなやしか言ってないじゃないですか。もう少し頑張ってください (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - あなやの使い方間違ってるよ (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - kotoさん» 返信おくれてすみません! 喉は大丈夫ですか? リクエストして貰えたのが嬉しくて直ぐ様書きました(笑)喜んでいただけたなら幸いです(о´∀`о) (2016年5月9日 19時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - 夜中(※丑三つ刻)に布団の中で続き読んでたら声にならない声で叫んでました。(ひぃ、喉痛い。)リクエストにこんなに早く対応して頂けるとは……ありがとうございます!(*´∀`*) (2016年5月9日 2時) (レス) id: cd7f3fd207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華骸 | 作成日時:2016年4月6日 20時