カンパニュラ

嘘 ページ38

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「…毛利 A
今は…22歳、かな。
毛利家の長女でよく園子ちゃんや新一くんとかともよく遊んでた。
部活はやってなくて家事をしていた。
得意料理はハンバーグ
一番最初に覚えたのは餃子」


私がそう言うと目を見開いて私を見る
そりゃそうだよね。

教えてもない情報をべらべらと喋るんだもんね。


「でもごめんなさい。
私は、Aじゃない。」


「じゃあなんで知って…」


「…私、アメリカの短大に行ってたの。
…そこで一番最初に仲良くなったのは、貴方たちが言うA。
寮も同室だったからすぐに仲良くなった。
料理も教えてくれたし、昔の…蘭ちゃんたちの話をよくしてくれたの。
カンパニュラの意味を教えてくれたのもA。」

よくこうも嘘をべらべらと喋れるわね…私。


「あれれ〜？
でもお姉さんAお姉さんのこと知らないって言ってなかったっけー？」


「…ここまで話したから言うけど、Aに頼まれたの。
私の家族を私の代わりに見守って。
私のことを知っていることは言わないで。
困ってたり、悩んでいるときは手を差し伸べてって。
最初言われたときは自分でやりなっていったけど、次の日にはAはもういなくなってた。
最初で最後のお願いだから叶えなきゃって思って…」


ごめんなさい、今日は帰るね。
そう言って、家から出た。


嘘を平然とついていることにも、蘭とお父さんの泣きそうな悲しそうな顔にどんどんなっていくのを見て、怖くなったし、私何しているんだろうって気持ちになってしまう。

コナン…新一くんがどう思ったのかはまだわからないけど、お父さんたちがこの話を信じたのは分かった。


つくづくサイテーなことしてるな…


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