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カンパニュラ ページ26

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「姉が家を出ていったって前言いましたよね。
それ、私のせいなんです。
私、お姉ちゃんに酷い事言っちゃって…
そのせいでお姉ちゃんは出ていったんです。
私のことを大切に思ってくれていることなんてずっと前からわかってたのに…
なんであんなこと言ったのかすごく後悔しているんです。
お父さんもお母さんも新一も園子も、みんな、お姉ちゃんが出ていったのは私のせいじゃないっていってくれてるけど…」

「蘭ちゃん…」

「朝起きた時に枕元にお花が置かれていたんです。カンパニュラっていうお花。
お姉ちゃんが大好きだったんです。
私の枕元に置いたのだって、蘭のせいでこの家を出ていくって言いたかったんじゃないかな…。
たった一人の血の繋がった姉に…」

「それはちがう!
…そんな事のために置いていったんじゃない。」

まさかカンパニュラのせいでこんなにも蘭を追い詰めてたなんて思ってもみなかった。
…やっぱり私って蘭のこと理解してあげられてなかったのかな。

「え?」

「…蘭ちゃん。知ってる?カンパニュラの花言葉。」

優しく、言い聞かせるように話す。

「しら、ないです。」

「そっか…花の色は何色だった?」

「…ピンク…」

「そっか。
あのね、蘭ちゃん。
カンパニュラの花言葉って『誠実な愛』なんだ。
そして…ピンクの色言葉は『無条件の愛』
お姉さんは蘭ちゃんのこと本当に愛してるんだよ。
恨んでなんか絶対ない。」

「なんで…私、あれだけ酷いこと言ったのに…!」

「…酷いこと言ったのかもしれない。
だけど、さっき蘭ちゃんが言ってたよね?
たった一人の血の繋がったって。
それはお姉さんも一緒。
お姉さんにとって蘭ちゃんはたった一人の血の繋がった妹。
大切な存在の妹のこと恨むわけないじゃない。」


私はひどいことを言われたなんて思ってもない。

蘭はずっと我慢してたんだ。
私はそれに気づかずに呑気に十数年間生きていたんだ。

姉である私が気づいてあげれないなんて姉失格。

恨む資格なんてないし、憎んでもない。

あのおかげで色々な人に出会うことが出来たし、逆に感謝してもいいくらいなのに…

ずっと悩んでたんだね…
…6年間も悩ませてごめんね…蘭。


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舞香(プロフ) - 黒木燈さん» ありがとうございます!面白いと思ってくれたら幸いです! (2018年12月9日 1時) (レス) id: 3f16b21783 (このIDを非表示/違反報告)
黒木燈(プロフ) - 読む前ですが興味を引かれたりしたので…。カンパニュラの花言葉ってたしか感謝…だったっけ、間違えてたらすみません!そのカンパニュラとお話との関連性がとても気になります!じっくり読ませて頂きます…!! (2018年12月8日 22時) (レス) id: a2f3698a22 (このIDを非表示/違反報告)
舞香(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!そう言って頂けて本当に嬉しいです。ありがとうございます! (2018年12月1日 16時) (レス) id: 3f16b21783 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - とっても面白いです!舞香さんは私の憧れの人です!お体に気をつけて更新してください! (2018年9月4日 21時) (レス) id: 051298b010 (このIDを非表示/違反報告)
舞香(プロフ) - ももさん» 久しぶりになってごめんなさい!ありがとうございます! (2018年9月4日 17時) (レス) id: 3f16b21783 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:舞香? | 作成日時:2018年6月22日 23時

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