趣味でやっているだけですので。 (ページ9)

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楽しんでページ9

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「お疲れ様でした。お先に失礼します。」

朝の７時付近になると閉店準備をはじめて、なったら閉店。
その後は個室以外の場所の掃除をする。
個室も勿論やるけど、完璧にするのは開店してからだし。

マスターは近所のマンションを借りているらしいけど、もう店に住み込んでいると言っても過言ではないほどマンションには帰ってないみたい。

私もこの店の近くにマンションを借りてるからすぐに家に着く。

「…ロビンソンか」

シャワーを浴びている時に、ふと五十嵐さんの顔が思い浮かんだ。
五十嵐さんはリクエストと言い、私にロビンソンを歌ってくれって言った。

…だけどあの人の目はただ単にロビンソンが聞きたいから、という理由だけじゃない気がする。

なにか私を試しているかのような…そんな目。

何を試しているのかは全くもってわからないけど。

…でもどこかで見たことある顔な気がするんだよね。

まぁ個室を使うってことはそういう関係の人なんだろうからテレビで見かけたのかも。

取り敢えず、好きな歌を好きなように歌うっていうのが私にとってのモットーだからそんなの関係ないけど。

ロビンソンか…
久しぶりに歌うな…

「ふふんふふんふふふふ～♪」

リクエストだからちゃんと綺麗に歌わないと。

そう最初は思ったけど

歌っている人が楽しんで歌わなかったら聞いている人も楽しくない。

だからリクエストだろうがなんだろうが楽しんで歌わせていただきますよ。

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