かっちゃんの幼馴染は。2 (ページ27)

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案の定、勝己はオールマイトに直接攻撃を仕掛けた。

オールマイト「イタタタタタ」

なんて言ってるけど恐らく演技。

何をされるか分かんない…

そう思い、身構えた時だった。

ﾄﾞｶﾞｯと鈍い音がして体に衝撃が走る。

勝己「っ…？！Aっ！」

一瞬、何が起きたのか分からなかった。

煙が消え、視界が開ける。

勝己の腕をいとも簡単に動かして私に爆発を向けたのだと分かる。

吹っ飛ばされた私に気を取られた一瞬の隙にオールマイトが勝己を地面に叩きつける。

A「ゲホッゲホ…っ勝己！！」

オールマイト「君も君だ、緑谷少年。チーム置いて逃げるのかい？」

出久の背後に回り攻撃を仕掛けるオールマイト。

出久が攻撃を避けるために飛ぶのと同時に、攻撃を仕掛ける勝己。

A「危ないっ！！！！」

私の声が届いた時には既に遅かった。

勝己「っ！どけ！！」

出久「なっ！かっちゃん！」

勢いよくぶつかってしまった。

明らかに私が足手纏いだ…

個性が使えれば…今のだって回避できたのに！！！

(こんなの…こんなの、勝てっこない…！！)

出久「かっちゃん！正面からぶつかって勝てるはずないだろ！」

勝己「……勝つんだよ…」

______それがヒーローなんだから！」

A「っ、勝己…」

その言葉を聞いて、幼い頃を思い出す。

“ヒーローって、最後は必ず勝つんだぜ！！”

よく勝己が言っていたセリフ。

…私は何を考えてたんだ。

“約束、したじゃん…！3人で…ヒーローになろうって…！”

あんなことを言っときながらよくも勝てないなんて思ったな…

今更だけど、何もできずに私の心が折れたところを突くつもりだったんだと気づく。

そんな手に乗るわけにはいかない。

必ず…勝って見せる。