かっちゃんの幼馴染は。2 (ページ36)

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勝己side

A「ありがとう！！！ずっと大切にする！！」

買ってやった服を渡すとAは満面の笑みを浮かべた。

大概見てきたがコイツがこんな笑顔を見せるのは久しぶりな気がする。

A「勝己は欲しいものとかないのー？」

勝己「ねぇな。お前こそ欲しいもん他にないのかよ」

そもそも、俺がわざわざこんなところに来たのはAが欲しがるものを買ってやりたかったから。

ただそれだけ。

つまり欲しいものは何も無い。

A「あ、クレープ…！！！！」

突然立ち止まりじーっとクレープ屋を見つめるA。

(そういやコイツ、ガキの頃からクレープ大好きだったな…)

勝己「食いてぇのか？」

そう尋ねると恥ずかしそうにコクリと頷いた。

A「勝己は何食べる？」

勝己「要らねぇ」

A「え～美味しいのに！じゃあなんか違うの食べる？」

勝己「んな時間ねぇだろ。待っといてやるからはよ買ってこいや」

ぶっきらぼうにそう言うと、はいはい～と言ってクレープを買いに行った。

Aside

何にしよっかな、と悩んでいると突然声をかけられる。

「ねぇねぇお姉さん、雄英の人だよね？体育祭、3位だったよね～今から俺たちとちょっと遊ばない？」

聞き覚えのない声がして振り向くとチャラそうな男が4、5人いた。

A「えっと～今からクレープ食べるので…」

こういうの、絡まれたらめんどくさいやつ…

クレープを買い終わってもまだしつこく話しかけてくるから

A「あの。わたし待たせている人いるので」

と言って立ち去ろうとすると手を掴まれる。

「ちょっとぐらいいいじゃん、じゃないと…」

どうなるか、分かるよね？

と耳元で囁かれ、掴む手が強くなる。

個性を使わずに振り解こうとしてもびくともしない。

「へぇ～流石雄英だけあるな、でも俺の個性よりは劣るみたいだね～」

A「離してください…」

ナンパされることはよくあってもここまで圧をかけられたことはない。

流石にここで個性を使うわけにはいかない…

っでもここで使わなかったら抵抗できないじゃん！

どうしよう…！と焦っていた時だった。