君の隣にいたい。壱

弐拾。 ページ30

善逸side

とうとう、俺、幻覚見えるようになっちゃったよぉぉ！せめてAちゃんに、好きって言いたかったよぉぉぉ！

A「何言ってるの！私はちゃんとここにいるよ！」

善逸「…へ？」

A「善逸くん、こんなとこにいたら1人になっちゃうから…」

え？今、俺に触ってる？Aちゃんが？しかも俺が1人になっちゃうからって言った？はい？

A「善逸くん、一緒に行こうよ！」

そう言って俺に笑顔を見せるAちゃん。
え、ここ天国？俺死んでAちゃんの天使を見てるのかな？

善逸「俺、生きてる？」

A「何言ってるの…？生きてるから今こうして私と話してるんじゃない！」

善逸「うそ！…Aちゃん、俺のためにわざわざ戻ってきてくれたの⁈」

A「…だって心配だったし…」

善逸「ありがとぉぉぉお！Aちゃん、天使だよ！もう、女神だよ！俺なんかのためにわざわざ戻ってきてくれるなんて優しすぎるよぉぉぉぉぉ！」

A「…う、うん。ほら、炭治郎達、行っちゃったから私たちも行かないと！」

善逸「イィヤァァァァ！俺なんか行っても意味ないからぁぁぁあ⁈俺弱いから！もう、本当に怖いんだよぉぉぉお！」

無理無理無理無理無理！絶対に無理！俺鬼に食われて死ぬから！そんなダサい死に方したくないからぁぁ！

A「善逸くん…！そんなことばっかり言ってても前に進まないよ？この山のことだけじゃなくて、他のことだって。いつまでも無理って言ってたら、前に進めないじゃん！今まで、善逸くんはなんやかんや言ってここまで頑張ってきたんでしょ？だから、ここで私達は出会えたんじゃん！」

女神じゃん。言うこと女神じゃん。そして何この笑顔。可愛いすぎるでしょ！

A「ぜ、善逸くん…？」

善逸「うふふふ。行こっかぁAちゃん」

A「ぜ、善逸くん…ま、いっか一緒に行ってくれるなら…」

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