君の隣にいたい。壱

拾漆。 ページ19

善逸side

嘘でしょぉぉぉお？！炭治郎とAちゃんって双子だったの？ありえない！

てっきり恋仲だと思ってた…

でもよく考えたら、たしかに似ている…正義感に溢れているところも、泣きたくなるような優しい音で溢れているところも。

ってことは！禰豆子ちゃんも、Aちゃんも、別に好きな人いないってこと？！

で、でも、待てよ…求婚しなくてよかった…
逆に引かれてたかも…はぁ〜炭治郎の恋人だと思ってたからな、俺。

本当は一目惚れだったんだよね…自分の思いに蓋してたっていうか…Aちゃんは俺のことどう思ってんだろうな。

はぁー、俺ももっと強かったらなぁ…Aちゃんみたいにちゃんと戦えたら…

あの時だって俺は臆病だからAちゃんを助けられなかった。

そんな俺に比べてAちゃんはすごかったなぁ…

普通、俺が守ってあげないといけないだろ…？
なのにAちゃんは俺にとてつもなく可愛い笑顔でありがとうって言ってくれた。

本当に可愛いかったな、あの時の笑顔…
ありがとうって…俺は何もしてないのに。

“善逸くん貴方は私の力を凄いって言ってくれた…本当にありがとう！”

きっと炭治郎達は家族を亡くして、俺の何倍も比べ物にないぐらい辛い思いをしたんだろうな…ましてやAちゃんは無惨に痛めつけられて…苦しかっただろうな…

それなのに、Aちゃんはあんなに優しい笑顔で俺に微笑んでくれた。

守りたいな…君の笑顔を。

ずっと側で見ていたいな…

そんなことを考えながらAちゃんの寝顔を見つめていた。

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