10年後雲雀さんには敵いません。 (ページ31)

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きもち6 ページ31

雲雀がイタリアでの仕事をしていると、草壁が息を荒らげながら走ってきた。

「恭さん…日本からの連絡です。香桃葉さんが、男に連れ去られました。」

雲雀の顔色は変わらないものの、殺気は抑えきれてない。

「…どういうこと？」

「橘あきと名乗る男は、恭さんに仲間をやられた敵討ちをしたいと言っています。もし2時間以内に来なければ香桃葉さんを殺すと。」

「…哲、ヘリを用意して。すぐに向かう。」

「はっ！」

常識的に考えると、いくらヘリコプターといえど2時間以内に日本に着くことは難しい

しかし、それを可能にするのが、この男雲雀恭弥だった。

〜日本〜

「雲雀が今から2時間以内に来なければ、あなたは私に殺される。」

『…私、雲雀さんの彼女でもなんでもないですよ。』

「そういうことを言ってるんじゃないんです。私はただ、雲雀と戦うためのきっかけが欲しいだけ。あなただろうが誰でもよかったんです。」

『…なるほど。』

研修後に報告をしてない以上、学校の先生方も心配してくれているだろう。
香桃葉はそう思いながら雲雀を待つことを決めた。

「でも、このまま2時間ただ待つのではつまらない。あなたは思ったよりも美しい。私のお相手してもらえますか？」

そう言って、橘は、香桃葉の首筋を指でなぞった。

『…！？やめてくださいっ…！！』

「うん、いい反応だ…。私の相手にちょうどいい。」

そう言って、香桃葉の胸に触ろうとしたその時

ドンッ！！

大きな音が聞こえた。