推しごと！【川村壱馬】 (ページ10)

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推しごと！10 ページ10

北「Aちゃんはなんで歌手になろうと思ったの？」

『小さい頃からの夢だったんです。もともと多趣味だったけど、歌手になる夢だけは他のことじゃ満たせませんでした。』

北「…なんか答えがかっこいいね(笑)」

壱「ね」

『どこがかっこいいんですか！私なんかランページに比べたら…』

ずっと夢だったこと、
自分に自信がなかった私は夢を実現する為の行動がなかなかできなかった。

でもこのお2人は恐れず立ち向かったのだから
私なんか比べ物にならないくらいなのに。

『お2人に比べたら私なんか…』

壱「俺らはひたすらがむしゃらにって感じだったよね」

北「うんうん」

『それがすごいんですよ！私なんか行動力もなければ実力もない、常に自分に落胆してたんです。幼馴染のいっちゃんや翔平が先にデビューした時はすっごい悔しくて。素直におめでとうって言えませんでした…』

つい必死になってベラベラ話してた自分にハッとした。
お2人を見ると丸い目をしてポカーンとしてる。

『あ…すみません！ベラベラ話してしまって…』

北「意外とネガティヴだったことにびっくりしちゃった」

『そうなんです、私めちゃくちゃネガティヴなんです…』

壱「めちゃめちゃいい歌声やったやん、なぁ？」

北「うん、綺麗。自信持った方がいいって！」

こんな情けないこと言ってるのに
お二人が慰めてくれる。

いい歌声とか、綺麗とか、お世辞なんだろうけど
私単純だから間にうけちゃいます…

『お2人は…もちろんRIKUさんもですけど、私の憧れなんです。私も3人のようなアーティストになりたいんです。』

壱「そう言ってもらえると、歌手やっててよかったなーって思う」

『私もたくさんありがとうを言いたいです！！』

北「んふ(笑)」

『あ……すみません…』

また必死になって話してしまって
北人さんに笑われてハッとした。

北「Aちゃんってテレビの前と雰囲気違うね」

『あ〜…よく言われるかもです(笑)』

北「あ、全然悪い意味じゃないよ？」

『おしゃべりだからテレビの前では黙ってろ〜っていっちゃんにもよく言われます』

私がいっちゃんの名前を出したタイミングで
北人さんの家のチャイムが鳴った。

壱「噂をすれば(笑)」

翔「北人さぁーん、開けてくださぁーい」

北「しぃーーーーっ！」

モニター付きの機械から翔平の声が聞こえて
やっと帰ってきたって安心した。