【オリジナル】「先生、消毒して。」

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目が覚めると
とても通気性がいい








『………』

「起きましたか」








奥から先生が顔を覗かせた







『…あ』








俺、

俺、








『先生…俺は…』

「あぁ、可愛かったですよ」








夢じゃねぇ…

夢じゃねぇってことは…


ダラダラと嫌な汗が流れてくる




先生の顔を見ると蘇る記憶

バッと起き上がると
全裸だった








『な、何も着てねぇ…、』








やっぱり…








「木ノ宮くん」

『っ…！？』








いつの間にか横に立ってた先生

思わず後退ってしまう







『…っわ"！？』







後退りすぎてベッドから落ちた

身体にはシーツが巻きついているため
痛くはない








「大丈夫ですか？」

『…ん』








立ち上がろうとすると
足が竦んで立てなかった

それだけじゃない。



腰が痛くて後ろの方に違和感がある



間違いない

これは








『…抱かれた』








俺は先生に抱かれた



だから


何も着てない

シーツが新しい

先生の服が変わってる









『…なんで』

「………」

『…何が目的なんだよ』









少し声が震えているのが分かる








『なぁ、男に抱かれたとか…笑えねぇじゃん』








シーツを握る手にも力が入る








『…先生』








俺はこれからどうすればいい

もうここには来れねぇのか








「木ノ宮くん」

『………』








目を合わせることも出来なかった


だって あの先生の顔が忘れられねぇ

獲物を捉えたような、
でもどこか愛のこもった目を。

気持ちよくて柔らかい唇を。
熱くて癖になる舌を。








「何故」








ギシッと
ベッドに腰掛ける音が聞こえる

その音さえも反応してしまう









「ここに来るんですか？」








同じ質問


でも寝るためじゃない
そんなの口実に過ぎない


自分が保健室に来ていたのは

先生が居るから



目的は先生だ








「俺ですか？」








思わず見上げる

そこには
あの余裕そうな笑みを浮かべた先生


ゾクッ








「君は反応が良くて好きだよ」

『………』

「俺優しくないから」







いつもは
敬語で、柔らかい笑顔と口調で、爽やかで

しかし目の前にいるのは
無気力で、少し怖くて、大人の先生だった








「皆騙されるんだよ」

『…皆？』

「あぁ」








生徒のことか

なら







『俺もその一人って、こと？』

「お、認めるんだ」








気づいたらそう尋ねていた

．

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