泣かないで兄さん ページ35
J-HOPE side
ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ＿＿＿
規則正しい機械音が清潔感あふれる部屋に響く。
あの日から3日たった今日もAは目を覚まさない。
ずっとずっと眠っている。
“命に別状は無い”
そうお医者様に言われたけど，ずっと昏睡状態のままだ。
“Aには7人のボディーガードが居るんだから”
自分の言葉が頭の中でこだます。
たった1人の女から大切な大切なAを守れなかった。
「 口だけかよチョンホソク...！」
1度視界がぼやけるとそれはどんどん溢れて来て止まらない。
「ごめんA...ごめん...」
“何で俺を守ってくれなかったんですか！”って怒ってよ。
Aの怖いお説教も何時間だって聞くからさ。
「お願いだから目を覚まして」
A side
顔に温かい何かが触れる。
なんだろう。誰かの手？
とても優しく俺の頰を撫でてくれる。
くすぐったいから辞めさせたいけど身体が言う事を聞かない。
そう言えば目の前も真っ暗で何も見えないや。
けど音は聞こえる。
誰かが俺の名前を呼んで泣いている声。
どうして泣いているの？
誰が泣いているの？
「...だけか...チョ...ホ...ク...！」
ホソギヒョン？
ホソギヒョンなの？
どうして怒ってるの？
「お願い......ら目を覚......て」
今度は泣いてるの？
泣かないでよヒョン。
いつも笑顔のヒョンが泣いたら皆も悲しくなっちゃうじゃん。
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作者名：まりも
| 作成日時：2021年6月20日 0時
