ほんの一瞬で。 ページ34
V side
一瞬だった。
俺達の横をAが
手を伸ばしても届かなくて，Aは階段の下で動かなくなっている。
少し黒味がかった赤い液体がだんだんと広がる。
さっきまで一緒になって笑ってたのに。
どうして横になってるの？
どうして動かないの？
どうして目が閉じてるの？
JK「A！Aッ！！」
RM「動かすな！！！」
JM「誰か呼んで来る！！」
JH「血が...Aッ！止まらないよ！！」
SG「止まれ止まれ止まれ...」
JN「どうして！？
どうして止まらないの！！」
声が出ない。
今すぐAに声を掛けたいのに。
足が動かない。
今すぐ駆け寄って行きたいのに。
呆然としていると上の方からクスッと声が聞こえてくる。
上を見ると階段の上でニヤニヤ笑っている女が目に入った。
さっきまで身体が動かなかったのが嘘のように階段を駆け上がり，女の胸ぐらを掴む。
TH「お前Aに何した」
「何って階段から突き落としただけだよぉ！
テヒョンもあの
だから私が始末してあげたの！」
コイツのせいでAが血を流している。
女だろうが関係ない。
俺は拳を握って腕を大きく振り上げた。
TH「お前ふざけ「テヒョンア！！」離して下さい...ナムジュニヒョン」
「ナムジュナ！
私を助けてくれたの？」
女の言葉に応えず，俺の目を見てから首を横に振るヒョン。
RM「この人です」
「ちょっと離しなさいよ！
私に触って良いのは＿＿＿」
かな切り声を上げながら警備員に連れてかれる女を，ジッと見つめるナムジュニヒョン。
ここまで怒ったヒョンを見たのは初めての事だった。
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作者名：まりも
| 作成日時：2021年6月20日 0時
