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明晰夢 ページ19

気がついたら宿舎の玄関にいた。

たったそれだけのことだけれど、何故だかもうすでにこれは夢だと分かる。





なにが起こるんだろうかと思っていれば、“Aー!”という大きな声と共に背中に強い衝撃を受けた。



TH「今日はオッパと何して遊ぶ?」



この人は私の手にある荷物が見えないんだろうか。
それとも都合よく視界から消しているのだろうか。

キラキラと輝く瞳を見つめながらそんなことを思った。



『今日はホソギオッパとダンス練習です』



玄関に向かう私を苦しいくらいに抱きしめてくる子供みたいな彼の頭を撫でる。

まぁそれであっさり引くわけがなく、不満げに頬を膨らまして更に抱きしめる力が強くなった。



TH「やー!
いつも遊んでくれない!」

HS「じゃあお前も来るか?」

TH「ジョングガー!
ゲームしよう」



そそくさとどこかに行った姿を笑いながら見おくるとダンスリーダーに頭を撫でられる。



HS「ホントにいいの?
せっかくの休みなのに」

『はい。
踊るの楽しいので』

HS「そっか。
帰りにオッパがアイス買ってあげよう」

『やったぁ』



“ジニヒョンには秘密ね”と人差し指を口元に当てた彼に手を引かれて、私達は外に出た。





 






 





YG「どうしたんだA」

NJ「なにか相談?」



場面は切り替わってラプラの作業室。

長い脚を組んでソファに腰掛けていた2人は私を視界にとらえると手招きをした。



NJ「甘い匂いがする。
珍しいね。
何か食べた?」

『...チョコ』

NJ「ふふ。
頑張ってる自分へのご褒美だね」



リーダーの腕の中で頭を撫でられていれば“ナムジュニはAに甘いな”と呟く声が聞こえてくる。



NJ「なに言ってるんですか。
人のこと言えないでしょ。
俺知ってますよ。
Aの部屋のドアノブにお菓子が入ったビニール袋掛けてるのヒョンだってこと」

YG「......俺じゃない」

『え!テヒョンイオッパとかかと思ってました。
ありがとうございます』





ツンデレ次男の膝の上に移動すればなんだかんだ言いながら抱きしめて頭を撫ででくれた。



YG「食べすぎるなよ」

『はぁい』

-硬い抱き枕→←-可愛いドジっ子さん



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作者名:まりも | 作成日時:2024年3月12日 1時

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