｛BTS｝彼女はマドンナ、麗容、紅一点-4-

-儚いほほえみ ページ7

Hoseok side


【最後に歌った曲はメンバーの曲だそうだね？】

【はい...
JINのソロ曲なんですけど...
彼がピアノを弾きながら練習しているのを見聞きして凄く好きになった曲なんです。
憧れ？の気持ちを抱いたまま歌ったんですが、やっぱり彼にはほど遠いみたいです】



恥ずかしいのか、はにかみながら話している画面向こうのヌナから、ジニヒョンに視線を移せばポロポロと涙を流していて思わず二度見してしまう。



HS「ぬなぁぁぁぁ！？
ジニヒョンが泣いてる！！！」

『んー？なにさ。
え、どうしたのソクジニ』



俺の叫び声にすぐ来てくれたヌナもヒョンを見てギョッとしたような顔をし、恐る恐る近づいて顔を覗き込んだ。





『や、やー...じ、じなー？』

JN「A...」



ヌナが両手を広げれば大人しくそこに収まるヒョンにまたまた驚く。

嬉しいのかな。感動したのかな。
ぐしぐしと目元をこするヒョンを見て、ヌナはにこりと笑っていた。





JN「ありがとう...」

『なにがよㅎㅎㅎ』

JN「...なんにもない」



ステージの上で俺たちメンバーのことを話してくれているヌナと、今ここでジニヒョンの背中を撫でている彼女。

2人の微笑みはどちらも綺麗で儚くて。

そして今にも消えてしまいそうで。

すこし、怖いものだった。

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