-ウソの積み重ね ページ46
JN「これ食べたかったんだ」
『え?ソクジニが?』
JN「うん」
私たちが挟むテーブルの上にはとんでもなく大きなフルーツパフェ。
ここのパフェはつい先日テレビの特集で取り上げられていたものだ。
忙しくていけないだろうと思っていたから特に深く考えずに“美味しそう”なんて呟いたけれど。
その時隣でスマホをいじっていたソクジニには“生クリームだらけで気持ち悪くなりそうじゃない?”って言われたっけ。
生クリームはソフトクリームに変えられるって。
じゃあAはペロリと食べられるだろうね。
そんな言葉を交わした後には、私達の意識は切り替わったテレビのキムチチゲ特集に移ってしまったけれど。
あの日はもうスケジュールが出てたからソクジニはあの後すぐ、空いてる今日に予約してくれたんだ。
『ジナ』
JN「ん?」
『ありがとう』
JN「こちらこそ。
付き合ってくれてありがとう」
ソクジニの優しい嘘はお見通しだよ。
私が気づいたことが分かったらしい彼は“喜んでくれたなら良かった”と耳を赤く染めて呟いた。
“食べたかった”って嘘をついてた割にはパフェの半分以上を私にくれて。
JINとDITEだとバレたことによって向けられたカメラに見せつけるように、わざと私の口元にパフェを運んだり。
何年かぶりに2人で出かけたけれど気まずさは無くて、デビューしたての時期に遊んでいた時のように楽しく過ごすことができた。
車の中での会話は忘れても、きっとこのデートは忘れない。
カプセルが必要ないくらい心の中に残ったから。
JN「お、イルミネーション」
『やだやだ。寒い』
JN「暑いのも寒いのも嫌いで困っちゃうね」
『春が良い』
隣で鼻先を赤くしているソクジニを見つめれば瞳にキラキラとイルミネーションが映っている。
色々な色が混ざって授賞式の時に見るカラフルなペンライトたちみたいだ。
年が明けたら私達は28歳。
ソクジニは軍隊に行かなければならない歳になる。
来年は皆で授賞式のステージに立てないのだろうか。
来年のこの時期は彼の隣に立てないのだろうか。
『入隊の時期、冬じゃないと良いね』
JN「Aを置いていくの、寂しいな」
私も男だったら良かったのかな、なんて。
『私は1人でも元気でやれるよ』
出来る筈のない、精一杯の嘘をつくことしか私には出来ない。
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まりも(プロフ) - 優菜さん» ユンギさんとホソクさんですね!リクエストありがとうございます!応援ありがとうございます☺️頑張ります❣️ (3月28日 22時) (レス) id: 8fc6977168 (このIDを非表示/違反報告)
優菜(プロフ) - こんにちわ(*´∀`*)ノ いつも楽しみにしてます😊ユンギとホビとの絡みがもっと見たいです!これからも頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧応援してます!! (3月22日 21時) (レス) id: 46a939e557 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - kazunokoさん» リクエストありがとうございます!ENHYPENに詳しくないのでおかしな所があるかもしれませんがご了承下さい😢しばしお待ちを...! (12月12日 8時) (レス) id: 8fc6977168 (このIDを非表示/違反報告)
kazunoko(プロフ) - リクエストって受け付けてますか…?ENHYPENの子たちとの絡みがみたいです…!よろしければご検討お願いいたします🙇♀️ (12月9日 7時) (レス) id: 38c9d09af9 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - あんこさん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります! (11月14日 0時) (レス) id: 8fc6977168 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2023年10月1日 0時