｛BTS｝彼女はマドンナ、麗容、紅一点-4-

モテる女はつらい。 ページ39

『口から心臓が出そう』

YM「昨日も同じこと言ってたじゃない」

『ヤーオンニ、強く叩きすぎ。
喉乾いたんで水買ってきます』



叩かれた肩を嬉しくも思いながら楽屋をあとにする。



待ちに待った？私のソロデビュー。

MVへの反響は悪くはなくてまあまあ良いスタートを切れたのではないかと思っている。

ヒュニンくんガチペンとうちのメンバー達からはなにかと言われたが。





今日は音楽番組の2日目。
昨日はArmyたちが沢山来てくれて、大きく掛け声もしてくれて、泣きそうになるほど嬉しかった。

メンバー達も暇ではないので今日は居ない。
ちなみに昨日はたくさんの花束を持ってきてくれた。





　





「あの...すいません」

『はい』



メンバー達が普段どれだけ私のボディーガード？をしてくれているのかがよく分かる出来事。

男性に声をかけられる頻度が多くなった。



「前から素敵だなと思っていて...
よかったら連絡先を教えていただけませんか...？」

『申し訳ないです。
そういうのは事務所からNGが出ていて...』



スタッフさんだろうか。
でも顔が整っているからデビューしたばかりの子かもしれない。

別に事務所からは何も言われてないけれどいつもこう言って断らせてもらっている。

面倒ごとに巻き込まれたくないというのが本音だけれども。





「あー...そうなんですか。
残念です、失礼します」



そう言って頭を下げた目の前の彼は私の横を通り過ぎた後、わざわざ振り返って一言。



「調子に乗ってんなよ」

『......』



こんなことは何度もあったけれど、イラつかないほど私は聖人じゃない。

殴り掛かりたい気持ちを抑えていれば、彼の後ろの曲がり角からひょこりと可愛らしい顔がのぞいてきた。





「ヌナにそんなこと言ってもいいの？
僕、ジミニの連絡先持ってるけど」



笑顔で先ほど撮ったであろう動画を見せていたのは＿＿＿



「Aさん、何もされていませんか？」



アイドルの先輩でありジミニの友達、SHINeeのテミンくんだった。

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