メンヘラ彼氏【cℛ】

・ ページ37

そう言った瞬間、

先程よりも早く流れるコメントたち

たくさんのお祝いコメントが流れる中

一際目立つアンチコメント



＞は？
＞2年前からマ？
＞おわった
＞騙してたってこと？
＞なんで言ってくれなかったの



うん、知ってた｡

そうだよね。そうなるよね。ごめんね

でも私、ありちゃんと離れたくないの



『まず、今まで黙っててごめんなさい。黙っていたのには色々事情があるんですけど、1番は私の覚悟が足りていなかったからです。

CRというプロゲーミングチームに所属している彼の隣に、中途半端な私が立っててもいいのか、そういう思いから皆さんに公表出来ずにいました。申し訳ありません』


あ｢最近は色々落ち着いてきたし、少し気になることもできたので、そろそろ言おうという話になり公表しました｣



＞彼氏いんのにだるまさんともイチャつくとかクソじゃん
＞まじビッチじゃんキモすぎ
＞別れろよ
＞返せ
＞クソ女



頭ではわかってても、目に入るのはアンチコメントばかり｡

いやだ。わかっているのに。

祝ってくれてるコメントがあるのはわかっているのに、

目が、頭が認識するのは違うもの｡

ありちゃんがおもむろに立ち上がり私の目を塞いだ｡



あ｢たくさんのお祝いコメントありがとう。けど言わなかったのは本当にごめん。言い訳になってしまうけど俺らにも事情があったんよ。本当に反省しとる。

一部の人へになってまうけど、なんでのやばっかり責めるん？覚悟足りんかったて、そんなん俺もなんよ。中途半端な気持ちでみんなに公表するより、ちゃんと気持ち作って言いたかったから今のタイミングになっちゃっただけ｡

怒られるの覚悟で言うけど、返せって何？俺ものやも、初めからお前らのもんちゃうぞ。他の配信者との絡みやって、付き合う前からのノリなんやからなんもおかしないやん｡

批判的な意見があるのもわかってる。仕方ないと思う。それが悪いんやなくて、言葉を考えてあげて。他の人にするコメントもね｣



スっと手が離されてゆっくり目を開ける

するとさっきまではアンチしか目に入らなかったのに

今はお祝いコメントばかりが画面に映し出される

あぁ、やっぱり祝ってくれる人の方が断然多いじゃないか

そう思ったら涙が止まらなくて

ありちゃんは頭を優しく撫でながら微笑んだ



 






︎︎︎︎







・→←公表

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す